高校物理ノートの着眼点まとめ(全204項目)
各項目の「着眼点」(問題文のどこを見て、どう解き始めるか)を、単元ごとに1ページへ並べました。項目名を押すと、その項目のページに進みます。必須・差がつく・不要の3段階つき。
力学(物理基礎・物理)
🏃 等加速度直線運動と落体
直線上ではまず「正の向き」を決める。速度と変位は向きを含む量(符号つき)、速さと道のりは向きを含まない量。
加速度必須
加速度は「速度の変化÷時間」。速度が減るとき、反対向きに動き出すときは負になる。
与えられた量と求める量を見て、使わない量が入っていない式を選ぶ。時間が出てこないなら3本目。
v-tグラフが与えられたら、公式より先に「傾き」と「面積」を見る。t軸より下の面積は負の変位。
x-tグラフと a-tグラフ差がつく
x-tグラフは接線の傾き=速度。等加速度なら放物線で、頂点が折り返し点。a-tグラフは面積=速度の変化。
自由落下必須
初速度0、加速度 g の等加速度運動。下向きを正にすると3公式の v_0=0,\ a=g にするだけ。
鉛直投げ上げ必須
上向きを正にして a=-g。最高点は v=0、投げた点に戻るのは y=0。地面が下にあれば y が負になる時刻を解く。
鉛直投げ下ろし差がつく
下向きを正にして v_0 と a=g が同符号。自由落下に初速度を足しただけ。
両方とも加速度は同じ g なので、片方から見るともう片方は等速直線運動に見える。距離÷相対速度で一発。
抵抗力が速さに比例する(kv)とき、速度はやがて一定(終端速度)になる。
🎯 平面運動・放物運動・相対速度
平面上の速度はベクトル。直交する2方向に分けると、それぞれ独立に計算できる。
相対速度必須
「Aから見たBの速度」は \vec v_B-\vec v_A。見る側(A)を引く。
動く台から投げた物体差がつく
台の上の人が投げた物体の、地面から見た初速度=台の速度+台から見た初速度。水平方向は台と同じ速さで進み続ける。
水平投射必須
水平は等速 v_0、鉛直は自由落下。落下時間は高さだけで決まり、初速度によらない。
斜方投射必須
初速度を v_0\cos\theta(水平)と v_0\sin\theta(鉛直)に分ける。あとは水平は等速、鉛直は投げ上げ。
放物運動はまず時刻を求める。条件を鉛直方向の式に入れて t を出し、それを水平方向の式に入れる。
斜面に落ちる放物運動差がつく
斜面上に落ちる条件は「落下点の y/x が斜面の \tan に等しい」。または斜面に沿った座標を取る。
弾と的は同じ加速度 g で落ちるので、的が落ち始める瞬間に的の方向へ撃てば、(的が地面に着く前なら)必ず当たる。
一方から見た相対速度で考えると、もう一方は等速直線運動。最接近距離は「点と直線の距離」になる。
⚖️ 力とつりあい・剛体
物体にはたらく力は「重力」と「触れているものから受ける力」だけ。触れているものを1つずつ指でたどらせる。
弾性力の大きさは自然長からの伸び(縮み)に比例する。x は「ばねの長さ」ではなく「自然長からのずれ」。
ばねの直列・並列つなぎ差がつく
直列は各ばねに同じ力、伸びは足し算。並列は伸びが同じ、力が足し算。
作用・反作用は「2つの物体の間」で、別々の物体にはたらく。つりあいは「1つの物体」にはたらく力どうし。
斜面では、重力を「斜面に平行」と「斜面に垂直」に分ける。\sin と \cos のどちらかは、角度を 0 に近づけて確かめる。
力のつりあいの式必須
静止(または等速直線運動)なら合力0。直交する2方向に分けて、それぞれ「+向きの力の和=-向きの力の和」で書く。
静止摩擦力は「つりあいから決まる」値で、\mu N は「その上限」。動いていなければ、まずつりあいの式で摩擦力を出す。
力のモーメント必須
回転させるはたらき=力×腕の長さ。腕の長さは「回転軸から力の作用線までの垂直距離」。
①力のつりあい(合力0)②任意の点のまわりのモーメントの和が0。②の軸は「未知の力が多く集まる点」にとると未知数が減る。
重心の位置差がつく
重心は「質量で重みをつけた平均の位置」。くりぬいた物体は、くりぬいた部分を負の質量として扱う。
倒れる条件と滑る条件差がつく
倒れ始める瞬間、床からの垂直抗力と摩擦力は回転の軸になる底面の端に集まる。その端のまわりのモーメントで判定する。
剛体に3つの力だけがはたらいてつりあうとき、3力の作用線は1点で交わる。未知の力(ちょうつがいの力など)の向きがこれで決まる。
ラミの定理不要
3力がつりあうとき、各力の大きさは「他の2力のなす角の正弦」に比例する。
🚀 運動方程式
①着目する物体を1つ決める ②力をすべて描く ③加速度の向きを正にとり ma=(その向きの力の和)。物体ごとに1本ずつ立てる。
斜面方向にはたらく力は mg\sin\theta だけ。加速度は質量によらず g\sin\theta。
滑っている間の摩擦力は一定の \mu'N で、向きは「面に対して滑る向きと逆」。N はつりあいから先に出す。
糸がたるまなければ2物体の加速度の大きさは同じ。物体ごとに運動方程式を立てて連立し、張力 T を消す。
一緒に動くので加速度は同じ。全体で a を出し、片方だけの運動方程式で「押し合う力」を出す。
水圧と浮力必須
浮力の大きさは「押しのけた液体の重さ」。物体の質量ではなく、液体中にある部分の体積で決まる。
まず「一緒に動く」と仮定して必要な静止摩擦力を出し、\mu N を超えたら滑る。滑ったら動摩擦力で物体ごとに別の加速度。
体重計の目盛りは垂直抗力 N。上向きに加速すれば N>mg、下向きに加速すれば N<mg。
動滑車では2物体の加速度の大きさが違う。糸の長さが一定であることから、移動距離の比=加速度の比を先に決める。
なめらかな床の上の斜面台に物体をのせると、台も後ろへ動く。台の加速度と、台に対する物体の加速度の両方が未知数になる。
🔋 仕事と力学的エネルギー
仕事の定義必須
仕事=力×(力の向きに動いた距離)。力と移動の向きが垂直なら0、逆向きなら負。
運動エネルギーの変化=物体がされた仕事の合計。途中の加速度を求めずに速さが出る。
仕事率差がつく
仕事率は「1秒あたりの仕事」。一定の速さで動かすときは P=Fv が速い。
重力の位置エネルギーは基準の高さを自分で決めてよい(差だけが意味をもつ)。弾性力の位置エネルギーの基準は必ず自然長。
「はじめの K+U = あとの K+U」。途中の経路や斜面の形がわからなくても、高さと速さだけで解ける。
重力・弾性力(保存力)以外の力が仕事をしなければ保存する。垂直抗力・振り子の糸の張力は運動の向きと垂直なので仕事0。
力学的エネルギーの変化=非保存力(摩擦・人の力など)のした仕事。摩擦があれば、その仕事の分だけ減る。
重力の位置エネルギーとばねの弾性エネルギーの両方を入れる。自然長で静かに放すと、最大の伸びはつりあいの伸びの2倍。
F-xグラフの面積=仕事差がつく
力が位置によって変わるときは、F-xグラフの面積で仕事を求める。
張力は2物体に逆向きの仕事をして打ち消し合うので、系全体の力学的エネルギーは保存する(摩擦がなければ)。
W=\displaystyle\int F\,dx。位置エネルギーは保存力の仕事から U=-\displaystyle\int F\,dx として定義される。
🎱 運動量と力積
運動量の変化=受けた力積。向きを含むベクトルなので、1次元でも正の向きを決めて符号をつける。
衝突中の力は一定ではない。力の時間変化がグラフで与えられたら、面積が力積。
運動量保存則必須
物体系に外力がはたらかない(または外力の力積が無視できる)なら、全運動量は一定。内力(衝突で押し合う力)は打ち消し合う。
e=(離れる速さ)÷(近づく速さ)。e=1 弾性衝突、0<e<1 非弾性衝突、e=0 完全非弾性(一体になる)。
未知数は衝突後の2つの速度。運動量保存と反発係数の2式で決まる。
静止していた物体が分かれるとき、運動量の和は0のまま。軽いほうが速く、逆向きに動く。
なめらかな面は面に垂直な力しか及ぼさないので、面に平行な成分は変わらない。垂直な成分だけ e 倍になって反転する。
衝突で失われる運動エネルギー差がつく
e<1 の衝突では運動エネルギーが減る。衝突前後の K をそれぞれ計算して引くのが基本。
平面内の衝突(成分ごとに保存)差がつく
運動量はベクトルなので、x 方向と y 方向でそれぞれ保存の式を立てる。
重心の運動(台車の上を人が歩く)差がつく
外力がなければ重心の速度は一定。はじめ静止なら重心は動かないので、人が進んだ分だけ台車が逆に動く。
なめらかな床の上の台では、水平方向には外力がないので水平方向の運動量が保存する。鉛直方向は重力・垂直抗力があるので保存しない。摩擦がなければ力学的エネルギーも保存。
ガスを噴き出すたびに、噴き出したガスと残りの本体の間で運動量が保存する。
🪐 円運動・慣性力・万有引力
1周 2\pi ラジアンを周期 T で回る。v=r\omega が速さと角速度をつなぐ。
等速円運動の加速度は中心向きで v^2/r。「向心力」という新しい力はなく、重力・張力・摩擦力などの合力の中心向き成分がその役をする。
円錐振り子差がつく
鉛直方向はつりあい、水平方向(中心向き)は円運動の運動方程式。張力を2方向に分ける。
鉛直面内の円運動必須
速さが場所で変わるので「エネルギー保存で速さ → 中心向きの運動方程式で張力・垂直抗力」の2段構え。糸がたるむ・面から離れるのは張力・抗力が0になるとき。
加速度 \vec a で動く観測者から見ると、すべての物体に -m\vec a(加速度と逆向き)の慣性力がはたらいているように見える。慣性力を加えれば、その観測者の中でつりあいの式が使える。
円運動する物体と一緒に回る観測者から見ると、中心から外向きに mr\omega^2 の慣性力(遠心力)がはたらき、つりあって見える。
万有引力は距離の2乗に反比例。地表では mg=\dfrac{GMm}{R^2} なので、GM=gR^2 と置きかえられる(G や M が与えられないとき)。
人工衛星の円運動必須
万有引力が向心力の役をする。軌道半径が大きいほど遅く、周期は長い。
ケプラーの法則必須
第2法則(面積速度一定)は近い点ほど速いこと、第3法則(T^2\propto a^3)は軌道の大きさと周期の関係。
無限遠を基準に U=-\dfrac{GMm}r(常に負)。無限遠まで飛んでいくには、力学的エネルギーが0以上であればよい。
近地点と遠地点の速さは、面積速度一定(r_1v_1=r_2v_2)と力学的エネルギー保存の2式で決まる。
自転する地球上では、万有引力に遠心力が加わった合力が「重力」になる。赤道上で遠心力が最大。
〰️ 単振動
単振動は等速円運動の影を見たもの。速さは中心で最大 A\omega、加速度は端で最大 A\omega^2 で、常に中心向き。
位置から時間を求めるときは、半径 A の円を描いて回転角を読む。回転角÷2\pi×周期=時間。
つりあいの位置からのずれ x に対して、合力が F=-Kx の形になれば単振動。K を読み取れば周期が出る。
水平ばね振り子必須
周期は質量とばね定数だけで決まり、振幅によらない。引いて放した距離がそのまま振幅。
鉛直ばね振り子必須
振動の中心は自然長ではなく、つりあいの位置(kx_0=mg)。周期は水平のときと同じ 2\pi\sqrt{m/k}。
単振り子必須
振れ幅が小さいとき単振動とみなせる。周期は糸の長さと g だけで決まり、おもりの質量にも振幅にもよらない。
振動中、運動エネルギーと位置エネルギーの和は一定で \frac12KA^2。任意の位置の速さが周期を使わずに出る。
慣性力を重力に合わせた「見かけの重力加速度 g'」で g を置きかえる。
公式を覚えるのではなく、x ずらしたときの合力を書いて K を読む。両側のばねなら K=k_1+k_2、液体に浮く柱なら K=\rho Sg。
端で静かに放したら x=A\cos\omega t、中心で速さを与えたら x=A\sin\omega t。t=0 の位置と速度で決める。
半周期ごとに別の単振動になるなら、それぞれの半周期を足す。
抵抗があると振幅がしだいに小さくなる(減衰振動)。外から周期的な力を加えると、固有振動数に近いとき振幅が大きくなる(共振)。
物理 熱・波
🔥 熱と気体
比熱は「1 g(または1 kg)あたり」、熱容量は「その物体まるごと」。どちらが与えられているかで式が変わる。
高温側が失った熱量=低温側が得た熱量。未知の最終温度を t とおき、両辺とも正の量で書く。
熱力学第1法則必須
内部エネルギーの増加 = 吸収した熱 + 外からされた仕事。「した仕事」か「された仕事」かを最初に決める。
定圧なら W'=p\Delta V。圧力が変わるなら p-V グラフの下の面積。
物質量が一定なら \frac{pV}{T} 一定。物質量が変わる・求めたいときは pV=nRT。温度は必ず絶対温度。
内部エネルギーは温度だけで決まる。単原子分子なら U=\frac32nRT。どの変化でも \Delta U=nC_V\Delta T。
どの変化かを決めたら、0 になる量を1つ見つけて第1法則に入れる。
ピストンのつりあいと気体の圧力差がつく
圧力はピストンの力のつりあいから出す。「なめらかに動くピストン+ゆっくり加熱」なら定圧変化。
断熱変化とポアソンの式差がつく
断熱では Q=0 なので仕事と内部エネルギーが直結する。体積比から温度を出すときはポアソンの式。
熱サイクルと熱効率差がつく
効率の分母は「吸収した熱の合計」だけ。放出した熱は分母に入れない。各過程の Q の符号を表にする。
1個の分子が壁に与える力積 → 単位時間の衝突回数 → 圧力、の3段で導く。結論は「分子の平均運動エネルギーは絶対温度に比例」。
熱は自然には低温から高温へ移らない。熱をすべて仕事に変える熱機関(効率1)はつくれない。
🌊 波の性質
1周期 T の間に波は1波長 \lambda 進む。これだけで v=\lambda/T=f\lambda が出る。
まず横軸が x か t かを見る。波形図で媒質の動く向きは「波を進行方向に少しずらして描き、各点がどちらへ動いたか」で判断する。
縦波は変位を90°回して横波のように描く(+x 方向の変位を +y に描く)。密は「左右の媒質が寄ってくる点」。
位相(同位相・逆位相)差がつく
波の進行方向に \lambda 離れた2点は同位相、\frac{\lambda}2 離れた2点は逆位相。
正弦波の式差がつく
「原点の振動の式」を作り、位置 x の点は波が届くまでの時間 \frac{x}{v} だけ遅れる、として t を t-\frac{x}{v} に置き換える。
重なった点の変位は、それぞれの波の変位の和。すれ違った後は、それぞれ元の形のまま進む。
定常波(腹と節)必須
同じ振幅・波長の波が逆向きに進んで重なると定常波。節と節の間隔は \frac{\lambda}{2}、腹と隣の節は \frac{\lambda}{4}。
自由端はそのまま折り返す(端が腹)。固定端は上下を反転して折り返す(端が節)。
反射波の式不要
反射点までの往復の距離を、入射波の式の x に入れて作る。固定端なら全体に -1 を掛ける。
屈折しても振動数は変わらない。変わるのは速さと波長で、両者は同じ比で変わる。
2つの波源による干渉差がつく
波源からの距離の差(経路差)が波長の何倍かで決まる。波源が同位相か逆位相かで、強め合い・弱め合いの条件が入れかわる。
回折差がつく
波長がすき間や障害物の大きさと同じ程度か、それより長いと回折が目立つ。
🔊 音
音の性質と音速必須
音は空気中を伝わる縦波。高さ=振動数、大きさ=振幅、音色=波形。空気中の音速は気温で変わる。
うなり必須
振動数がわずかに違う2つの音を同時に聞くと、1秒あたり |f_1-f_2| 回うなる。
両端が節。長さ L に半波長 \frac\lambda2 がちょうど整数個入る。
f=\dfrac{m}{2L}\sqrt{\dfrac S\rho} を比で使う。張力を4倍にして初めて振動数が2倍。
閉管の固有振動必須
閉じた端が節、開いた端が腹。長さに \frac\lambda4 が奇数個入るので、奇数倍振動しかない。
開管の固有振動必須
両端が腹。弦と同じく半波長が整数個入るので、すべての整数倍振動がある。
気柱共鳴の実験と開口端補正差がつく
定常波の腹は管口より少し外にある。隣り合う共鳴位置の差は、開口端補正に関係なく \frac\lambda2。
音源が動くと波長が変わる。観測者が動くと、観測者から見た音の速さが変わる(波長は変わらない)。
「音源→観測者」の向きを正とし、音源の速度 v_s・観測者の速度 v_o をその向きの成分で入れる。
動く反射板によるドップラー効果差がつく
2段階に分ける。①反射板を「観測者」として受ける振動数、②反射板を「その振動数の音源」として送り返す振動数。
風があるときのドップラー効果差がつく
風速 w が音源→観測者の向きなら、公式の V をすべて V+w に置き換える(逆向きなら V-w)。
音源と観測者を結ぶ直線方向の速度成分だけを公式に入れる。
💡 光
絶対屈折率 n の媒質中では、速さも波長も真空中の \frac1n。振動数(色)は変わらない。
全反射と臨界角必須
屈折率の大きい側から小さい側へ進むときだけ起こる。屈折角が 90° になる入射角が臨界角。
見かけの深さ差がつく
真上近くから見るとき、\sin\theta\approx\tan\theta と近似して、深さが \frac1n 倍に見える。
光路長(光学距離)差がつく
屈折率 n の中の距離 l は、真空中の距離 nl に相当する。干渉では光路長の差を真空中の波長と比べる。
回転する歯車のすき間を通った光が、遠くの鏡で反射して戻るまでに、歯車が「すき間→歯」に回ると光が見えなくなる。
b>0 ならレンズの後ろに実像(倒立)、b<0 ならレンズの前に虚像(正立)。物体が焦点の内側なら虚像。
3本の決まった光線のうち2本を描けば像が決まる。凹レンズの像はいつも正立の虚像で、物体より小さい。
2枚のレンズの組み合わせ差がつく
1枚目の像を、2枚目にとっての物体とみなして、もう一度レンズの式を使う。全体の倍率は掛け算。
レンズと同じ式が使える。焦点距離は半径の半分。像は鏡の前にできれば実像。
経路差は \dfrac{dx}{L}(L\gg d,\ x の近似)。明線の間隔 \Delta x=\dfrac{L\lambda}{d} はよく使うので結論も覚える。
回折格子必須
隣り合うスリットからの経路差は d\sin\theta。これが波長の整数倍の方向に鋭い明線が出る。
屈折率の小さい側から大きい側に向かって反射すると位相が \pi ずれる(固定端反射と同じ)。ずれが2つの反射光で何回あるかで条件が入れかわる。
くさび形空気層とニュートンリング差がつく
空気層の厚さを位置の関数で表し、薄膜と同じ条件に入れる。空気層ではガラス→空気(ずれなし)、空気→ガラス(ずれあり)で、ずれは片方だけ。
物理 電磁気
⚡ 静電気力・電場・電位・コンデンサー
クーロンの法則必須
力の大きさは電気量の積に比例し、距離の2乗に反比例する。向きは同符号なら斥力、異符号なら引力。
電場は「+1\ \mathrm{C} を置いたら受ける力」。正電荷から出て負電荷に入る向き。複数の電荷があればベクトルで重ね合わせる。
電気力線とガウスの法則差がつく
電荷 Q からは 4\pi kQ 本(=Q/\varepsilon_0 本)の電気力線が出る。電場の強さ=面を垂直に貫く電気力線の密度。
+q と -q が近接したもの。遠方での電場・電位の近似式は高校範囲の典型問題にはほとんど出ない。
電位は「+1\ \mathrm{C} あたりの位置エネルギー」でスカラー。足し算は符号つきの数として足すだけ。
平行板の間は一様な電場で V = Ed。電位差 V で加速された粒子は qV の運動エネルギーを得る。
導体の性質・静電誘導・静電遮蔽差がつく
静電平衡の導体は「内部の電場0」「全体が等電位」「電荷は表面だけ」。等電位面と電気力線は直交する。
接地した広い導体平面から距離 a の点電荷 q は、平面の反対側に -q があるのと同じ力を受ける。
Q=CV と C=\varepsilon S/d。極板間隔を変える問題は「電池につないだまま(V 一定)」か「切り離した(Q 一定)」かを最初に決める。
3つの形を使い分ける。V 一定なら \frac12 CV^2、Q 一定なら \frac{Q^2}{2C} が見やすい。
極板間にはたらく引力差がつく
極板が受ける力は「自分以外の極板がつくる電場」で計算する。だから QE ではなく \frac12 QE。
並列は V 共通で容量の和、直列は Q 共通で逆数の和。スイッチ切り替えの問題は「孤立した部分の電荷の和は変わらない」で式を立てる。
誘電体・金属板の挿入差がつく
誘電体は誘電分極で電場を弱め、容量を比誘電率 \varepsilon_r 倍にする。一部だけ挟む問題は「直列か並列か」に分けて考える。
🔋 電流と直流回路
電流は「1秒に断面を通る電気量」。抵抗は長さに比例し断面積に反比例する。
抵抗率の温度変化差がつく
金属は温度が上がると抵抗率が増える(熱運動する陽イオンに電子がぶつかりやすくなる)。
抵抗の直列・並列必須
直列は電流共通で抵抗の和、並列は電圧共通で逆数の和。組み合わせは内側の並列から1つの抵抗にまとめる。
起電力と内部抵抗必須
電池の端子電圧は電流が流れると下がる。V = E - rI のグラフは縦軸切片が E、傾きが -r。
電流計は直列に入れ内部抵抗は小さく、電圧計は並列に入れ内部抵抗は大きい。測定範囲を n 倍にするには、電流計は並列に分流器、電圧計は直列に倍率器。
電力とジュール熱必須
P = IV を基本に、直列なら I^2R、並列なら V^2/R が比べやすい。
第1法則は「分岐点で入る電流=出る電流」、第2法則は「1周すると電位は元に戻る」。未知の電位を1つ置いて分岐点の式を立てると式が少なくて済む。
ホイートストンブリッジ差がつく
橋渡しの検流計に電流が流れない ⇔ 両端の電位が等しい ⇔ 向かい合う抵抗の積が等しい。
一様な抵抗線上の接点を動かし、検流計の電流が0になる長さの比から起電力の比を求める。
スイッチを入れた直後、空のコンデンサーは「導線」(電圧0)。十分時間がたつと「断線」(電流0)。
RC回路の充電とエネルギー収支差がつく
充電で電池がした仕事 QE のうち、半分がコンデンサーに蓄えられ、残り半分は抵抗のジュール熱になる。抵抗の値によらない。
非直線抵抗(電球)を含む回路差がつく
電球の電流-電圧の関係はグラフでしか与えられない。回路から「電球の電圧と電流の関係式(直線)」を作り、グラフとの交点を読む。
理想ダイオードは順方向に電流を通し(抵抗0)、逆方向には通さない(断線)。
🧲 電流と磁場・ローレンツ力
磁場の向きは右ねじ、力の向きはフレミングの左手(または「電流から磁場へ右ねじを回す」)。どの場面でどれを使うかを表で固定する。
磁場の強さ H は距離に反比例。磁束密度は B = \mu H。複数の電流があれば向きを決めて足す。
円形電流は中心で \frac{I}{2r}、ソレノイドは内部で一様に nI(n は1 m あたりの巻数)。
導線と磁場が垂直なら F = IBL。斜めなら垂直成分だけが効き、平行なら力は0。
同じ向きの電流は引き合い、逆向きは退け合う。片方がつくる磁場の中で、もう片方が受ける力として計算する。
長方形コイルの向かい合う2辺が逆向きの力を受け、偶力でコイルが回る。コイル面が磁場と平行のとき最大、垂直のとき0。
鉄・ニッケル・コバルトは強く磁化される強磁性体。アルミニウムは弱く引かれる常磁性体、銅や水は弱く退けられる反磁性体。
ローレンツ力必須
大きさは qvB(垂直のとき)。速度に常に垂直なので仕事をせず、速さは変わらない。
ローレンツ力が向心力。半径は運動量に比例し、周期は速さによらない。
速度を磁場に平行な成分と垂直な成分に分ける。平行成分は等速直線、垂直成分は等速円運動で、合わせてらせん。
電場からの力 qE とローレンツ力 qvB が逆向きでつり合うと、粒子はまっすぐ進む。その速さは v = E/B だけで決まる。
ホール効果差がつく
電流が流れる板に垂直に磁場をかけると、キャリアがローレンツ力で片側に寄り、幅方向に電位差が生じる。電位の高い側からキャリアの符号が分かる。
サイクロトロン不要
周期 T = 2\pi m/(qB) が速さによらないことを使い、一定周期の交流電圧で半周ごとに加速する装置。
🌀 電磁誘導と交流
コイルを貫く磁束が変化すると起電力が生じる。大きさは「巻数 × 1秒あたりの磁束の変化」。
誘導電流は「磁束の変化を打ち消す磁場」をつくる向きに流れる。増えるなら逆向き、減るなら同じ向きの磁場をつくる。
起電力 vBL。向きは、棒の中の正電荷が受けるローレンツ力の向き(そちらが高電位側=電池の+極)。
導体棒の終端速度とエネルギー収支差がつく
終端速度では「重力(または外力)の仕事率=ジュール熱の発生率」。力のつり合いとエネルギーの両方で式が立つ。
コイルは自分の電流の変化を妨げる起電力を出す。電流を急に変えられないのがコイルの性質。
相互誘導差がつく
1次コイルの電流の変化が、2次コイルを貫く磁束を変えて2次コイルに起電力を生む。
スイッチを入れた直後、コイルの電流は直前の値のまま(はじめ0なら断線と同じ)。十分時間がたつと、抵抗0のコイルはただの導線。
磁場中で一定の角速度 \omega で回るコイルの起電力は正弦波。実効値は最大値の \frac1{\sqrt2}。
交流に対する「抵抗のはたらき」はコイルが \omega L、コンデンサーが \frac1{\omega C}。電流と電圧の位相が \frac\pi2 ずれ、平均の消費電力は0。
変圧器と送電必須
電圧は巻数に比例し、理想変圧器では電力が保存される(電流は巻数に反比例)。
電気振動(LC回路)差がつく
充電したコンデンサーをコイルにつなぐと、電場のエネルギーと磁場のエネルギーが入れ替わりながら振動する。ばね振り子と同じ形。
電磁波差がつく
電場と磁場の振動が互いに垂直に、進行方向にも垂直に伝わる横波。真空中の速さはどの波長でも c。
電圧をベクトル(位相つき)で足すと、全体の「抵抗」は Z = \sqrt{R^2 + (\omega L - \frac1{\omega C})^2}。\omega L = \frac1{\omega C} のとき電流が最大(共振)。
物理 原子
⚛️ 電子と光・原子と原子核
電気素量(ミリカンの実験)差がつく
油滴の電気量はすべて電気素量 e の整数倍。電場からの力と重力(と空気抵抗)のつり合いから電気量を求める。
光は h\nu のエネルギーをもつ粒(光子)の集まり。波長が短いほどエネルギーが大きい。
光電効果必須
光子1個のエネルギーが仕事関数 W を超えたときだけ電子が飛び出す。光電子の最大運動エネルギーは振動数で決まり、光の強さには関係しない。
X線の発生(連続X線と固有X線)差がつく
加速した電子を陽極に当てるとX線が出る。連続X線の最短波長は加速電圧だけで決まり、固有(特性)X線の波長は陽極の物質で決まる。
ブラッグ反射差がつく
結晶の格子面で反射したX線どうしの経路差 2d\sin\theta が波長の整数倍のとき強め合う。\theta は格子面とX線のなす角。
コンプトン効果差がつく
X線光子が電子にぶつかって運動量とエネルギーを渡すので、散乱X線の波長は長くなる。光子を粒子として扱う代表例。
運動量 p の粒子は波長 h/p の波の性質をもつ。電子線の回折・干渉はこれで説明される。
量子条件(円周がド・ブロイ波長の整数倍)と振動数条件(準位の差が光子のエネルギー)の2本柱。エネルギー準位は n^2 に反比例する。
質量数 A =陽子数+中性子数、原子番号 Z =陽子数。α崩壊で A が4・Z が2減り、β崩壊で Z が1増える(A は不変)。γ線では A・Z とも変わらない。
電離作用はα>β>γ、透過力はγ>β>α。単位は「崩壊の数(Bq)」「吸収したエネルギー(Gy)」「人体への影響(Sv)」で区別する。
半減期必須
半減期 T ごとに、残っている原子核の数が半分になる。時間が T の何倍かを数える。
原子核の質量は、ばらばらの陽子・中性子の質量の和より小さい(質量欠損)。その差 \Delta m c^2 が結合エネルギー。
核反応・核分裂・核融合差がつく
核反応では質量数と電荷(原子番号の和)が保存される。反応後に結合エネルギーの合計が増えれば、その分のエネルギーが放出される。
陽子・中性子はクォークからできている(陽子は uud、中性子は udd)。自然界の基本的な力は、強い力・弱い力・電磁気力・重力の4つ。