高校物理 要点・解法ノート
必須

静止摩擦力と最大静止摩擦力

着眼点静止摩擦力は「つりあいから決まる」値で、\mu N は「その上限」。動いていなければ、まずつりあいの式で摩擦力を出す。

f\le f_{\max}=\mu N

使う場面: 「動かない」「滑り出す直前」。滑り出す直前だけ f=\mu N とおける。

傾斜角を大きくしていって滑り出す角を \theta_0 とすると \tan\theta_0=\mu(導出: mg\sin\theta_0=\mu mg\cos\theta_0)。

例題
1
水平な粗い床の上の 2.0\ \mathrm{kg} の物体を、水平に 5.0\ \mathrm{N} で押したが動かなかった。静止摩擦係数は 0.50。このときの摩擦力と最大静止摩擦力を求めよ。g=9.8\ \mathrm{m/s^2} とする。
解答
最大静止摩擦力 \mu N=0.50\times2.0\times9.8=9.8\ \mathrm{N}。
押す力 5.0\ \mathrm{N} はこれより小さいので動かず、つりあいから摩擦力は 5.0\ \mathrm{N}。
摩擦力 5.0\ \mathrm{N}、最大静止摩擦力 9.8\ \mathrm{N}
2
上の物体を、水平から 30^\circ 上向きの力 F で引く。滑り出すときの F を有効数字2桁で求めよ。g=9.8\ \mathrm{m/s^2}、\sqrt3=1.73 とする。
解答
鉛直: N+F\sin30^\circ=19.6 より N=19.6-0.50F(斜め上に引くと垂直抗力が減る)。
水平(滑り出す直前): F\cos30^\circ=0.50N
0.865F=0.50(19.6-0.50F)、1.115F=9.8、F=8.78\cdots
8.8\ \mathrm{N}
注意動いていないのに摩擦力をいきなり \mu N とおくのが最多のミス。また N=mg と決めつけない(斜めに引く・斜面では変わる)。

「力とつりあい・剛体」の項目

  1. 力の種類と見つけ方必須
  2. フックの法則(ばねの弾性力)必須
  3. ばねの直列・並列つなぎ差がつく
  4. 作用・反作用と「つりあい」の区別必須
  5. 力の分解(斜面の重力)必須
  6. 力のつりあいの式必須
  7. 静止摩擦力と最大静止摩擦力必須
  8. 力のモーメント必須
  9. 剛体のつりあいの2条件必須
  10. 重心の位置差がつく
  11. 倒れる条件と滑る条件差がつく
  12. 平行でない3力のつりあいは1点で交わる差がつく
  13. ラミの定理不要

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