向心加速度と向心力
着眼点等速円運動の加速度は中心向きで v^2/r。「向心力」という新しい力はなく、重力・張力・摩擦力などの合力の中心向き成分がその役をする。
a=\frac{v^2}r=r\omega^2,\qquad m\frac{v^2}r=F
(F は物体にはたらく力の合力の中心向き成分)
導出の一言: 速さは一定でも向きが変わるので加速度がある。微小時間 \Delta t に速度は中心向きに v\omega\Delta t 変わるので a=v\omega=v^2/r。
使う場面: 円運動する物体の運動方程式は「中心向き」を正にとって立てる。
例題
1
なめらかな水平面上で、長さ 0.50\ \mathrm{m} の糸につけた質量 0.20\ \mathrm{kg} の小球を、速さ 2.0\ \mathrm{m/s} で等速円運動させた。糸の張力を求めよ。
解答
張力が中心向きの力: T=0.20\times\dfrac{2.0^2}{0.50}=1.6
1.6\ \mathrm{N}
1.6\ \mathrm{N}
2
自動車が半径 50\ \mathrm{m} の水平なカーブを 10\ \mathrm{m/s} で曲がる。滑らないために必要な、タイヤと路面の間の静止摩擦係数の最小値を求めよ。g=9.8\ \mathrm{m/s^2} とする。
解答
中心向きの力は静止摩擦力: m\dfrac{v^2}r\le\mu mg
\mu\ge\dfrac{v^2}{rg}=\dfrac{100}{50\times9.8}=0.204\cdots
0.20
\mu\ge\dfrac{v^2}{rg}=\dfrac{100}{50\times9.8}=0.204\cdots
0.20
注意力の図に「向心力」を別の矢印として描き足さない。描くのは重力・張力・抗力・摩擦力だけで、その合力が mv^2/r になる。