熱サイクルと熱効率
着眼点効率の分母は「吸収した熱の合計」だけ。放出した熱は分母に入れない。各過程の Q の符号を表にする。
e=\frac{W'_{\text{正味}}}{Q_{\text{吸収}}}=\frac{Q_{\text{吸収}}-Q_{\text{放出}}}{Q_{\text{吸収}}}
1サイクルで元の状態に戻るので \Delta U=0、正味の仕事=正味の熱。
例題
1
ある熱機関が1サイクルで高温部から 1000\ \mathrm{J} を吸収し、低温部へ 700\ \mathrm{J} を放出した。熱効率を求めよ。
解答
W'=1000-700=300\ \mathrm{J}、e=\dfrac{300}{1000}=0.30
答 0.30(30 %)
答 0.30(30 %)
2
単原子分子理想気体を A(p_0,V_0) → B(2p_0,V_0) → C(2p_0,2V_0) → D(p_0,2V_0) → A と変化させた(AB・CD は定積、BC・DA は定圧)。熱効率を求めよ。
解答
nR\Delta T=\Delta(pV) を使う。
A→B(定積): Q=\frac32\Delta(pV)=\frac32(2p_0V_0-p_0V_0)=\frac32p_0V_0(吸収)
B→C(定圧): Q=\frac52\Delta(pV)=\frac52(4p_0V_0-2p_0V_0)=5p_0V_0(吸収)
C→D、D→A は温度が下がるので放出。
正味の仕事=長方形の面積 =p_0V_0。
e=\dfrac{p_0V_0}{\frac32p_0V_0+5p_0V_0}=\dfrac{2}{13}=0.154
答 0.15
A→B(定積): Q=\frac32\Delta(pV)=\frac32(2p_0V_0-p_0V_0)=\frac32p_0V_0(吸収)
B→C(定圧): Q=\frac52\Delta(pV)=\frac52(4p_0V_0-2p_0V_0)=5p_0V_0(吸収)
C→D、D→A は温度が下がるので放出。
正味の仕事=長方形の面積 =p_0V_0。
e=\dfrac{p_0V_0}{\frac32p_0V_0+5p_0V_0}=\dfrac{2}{13}=0.154
答 0.15
注意効率の分母に放出した熱(負の Q)を足し込むミスが多い。また e<1 を必ず確かめる。