③ 階差数列 a(n+1)−a(n)=f(n)
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要点
階差数列は『差が分かっている数列は、差を足し上げれば戻せる』というだけの話。a(n) = a(1) + Σ[k=1〜n−1] f(k) の上端が n−1 になるのは、1番目からn番目まで行くのに差を n−1 回足すから。式の形ではなく、何回足したかで覚える。
こんなときに使う
- a(n+1) − a(n) が n だけの式で与えられている → そのまま階差型
- 数列を書き並べて、隣の差を取ると規則が見える → 階差数列を作る
- 他の型の漸化式を割ったり置換したりした結果、b(n+1) = b(n) + (nの式) になった → ここに合流
手順
- 1. b(n) = a(n+1) − a(n) を求める(与えられていれば不要)
- 2. n≧2 のとき a(n) = a(1) + Σ[k=1〜n−1] b(k) を計算する
- 3. 得られた式に n=1 を代入し、a(1) と一致するか確認する
- 4. 一致すれば『n=1 でも成り立つ』と書いて1本にまとめる。一致しなければ分けて答える
例題
a(1) = 2、a(n+1) − a(n) = 2n + 1 で定まる数列の一般項を求めよ。
解答
- n≧2 のとき a(n) = 2 + Σ[k=1〜n−1] (2k + 1)
- Σ[k=1〜n−1] 2k = (n−1)n、Σ[k=1〜n−1] 1 = n−1
- よって a(n) = 2 + n(n−1) + (n−1) = n² + 1
- n=1 のとき 1² + 1 = 2 = a(1) なので n=1 でも成り立つ
- ∴ a(n) = n² + 1
- 検算:a(2) = 2 + 3 = 5 = 2² + 1 ○
別解・ほかの見方
- 階差の階差(第2階差)が等差・定数なら、2回この操作をする。元の数列は n の3次式以下になる
- a(n) が n の2次式と分かっているなら、a(n) = An² + Bn + C と置いて3項で係数を決めても同じ答えになる
落とし穴
- Σの上端を n にしてしまう(1つずれる)
- n≧2 の断りを書かない、n=1 の確認をしない
- Σ[k=1〜n−1] k を n(n+1)/2 のまま使う(n を n−1 に置き換え忘れ)
- Σの上端を n−1 にし忘れる/n≧2 で出した式を n=1 で確かめない
なぜ大事か
隣同士の差がnの式なら、和を取れば一般項になる。漸化式の多くは最後にこの形へ落ちる
東大での出方
単独で出ることはまずないが、⑪⑫や確率漸化式の最後の一手として毎年のように使う。ここで1つずれると全部失う。
確認問題
- a(1)=1、a(n+1) − a(n) = 3ⁿ の一般項を求めよ(答:(3ⁿ − 1)/2)
- 1, 2, 5, 10, 17, … の一般項を、階差を取って求めよ
発展
数列を書き並べて階差を2回取ると定数になる、というのは『一般項が2次式』と同値。この見方は数え上げの答えを予想するときにも使える。
前提になるノード
このノードを前提にするノード
「数列」のノード
- ①② 等差数列・等比数列
- ③ 階差数列 a(n+1)−a(n)=f(n)
- ④ 和S(n)から一般項を逆算
- ⑤ Σの基本公式(k, k², k³, 等比)
- ⑥ (等差)×(等比)の和:S−rS
- ⑦ 部分分数分解で隣同士を消す
- ⑧ ルートの和は有理化して差の形
- ⑨ 対数の和は log の差に分解して消す
- ㉓ 群数列(項数と末項の通算番号)
- Σ計算・部分分数分解による差の形(望遠鏡和)
- 階差数列・Sとaの関係
- 数学的帰納法(通常・強化・二段仮定)
- 格子点の数え上げ
解説は自作です。誤りに気づいたら お問い合わせ(/contact/)から教えてください。