⑧ ルートの和は有理化して差の形
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要点
1/(√(k+a) + √k) を有理化すると {√(k+a) − √k}/a。これは f(k+a) − f(k) の形なので⑦と同じ望遠鏡和になる。『分母に和のルート → 有理化すると差のルート』は、差の形を作る手段の1つにすぎない。
こんなときに使う
- 分母に √k + √(k+1) のようなルートの和がある
- 分母に √(2k−1) + √(2k+1) など、間隔のあるルートの和
- 評価問題で √(k+1) − √k が出てきた → 逆に 1/(√(k+1)+√k) と見る
手順
- 1. 分母・分子に共役(√(k+1) − √k)を掛ける
- 2. 分母が (k+1) − k = 1(間隔 a なら a)になることを確認
- 3. √(k+1) − √k の和を書き並べて消す
- 4. 残った √(n+1) − √1 を答える
例題
Σ[k=1〜n] 1/(√k + √(k+1)) を求めよ。
解答
- 1/(√k + √(k+1)) = (√(k+1) − √k)/{(k+1) − k} = √(k+1) − √k
- 和は (√2 − √1) + (√3 − √2) + … + (√(n+1) − √n)
- ∴ √(n+1) − 1
- 検算:n=3 で √4 − 1 = 1。直接 1/(1+√2) + 1/(√2+√3) + 1/(√3+2) = (√2−1) + (√3−√2) + (2−√3) = 1 ○
別解・ほかの見方
- 分母が √(2k−1) + √(2k+1) なら有理化で分母が 2 になり、(1/2)(√(2k+1) − √(2k−1))
- 評価:√(k+1) − √k = 1/(√(k+1)+√k) < 1/(2√k) から Σ 1/√k > 2(√(n+1) − 1) を示す(不等式の定番)
落とし穴
- 有理化で分母が1になると思い込み、間隔 a のとき 1/a を付け忘れる
- √(k+1) − √k と √k − √(k+1) の向きを間違えて答えが負になる
- 有理化の分母 (k+1) − k = 1 を確認しない/符号の向き
なぜ大事か
1/(√k + √(k+1)) は有理化すると √(k+1) − √k になり、⑦と同じく隣同士が消える
東大での出方
和の計算そのものより、Σ 1/√k の評価(不等式)の中で使う形で出る。
確認問題
- Σ[k=1〜24] 1/(√k + √(k+1)) を求めよ(答:4)
- Σ[k=1〜n] 1/(√(2k−1) + √(2k+1)) を求めよ(答:(√(2n+1) − 1)/2)
発展
√(k+1) − √k ≒ 1/(2√k) は、関数 √x の微分(平均値の定理)そのもの。数IIIで評価に使う。
前提になるノード
このノードを前提にするノード
「数列」のノード
- ①② 等差数列・等比数列
- ③ 階差数列 a(n+1)−a(n)=f(n)
- ④ 和S(n)から一般項を逆算
- ⑤ Σの基本公式(k, k², k³, 等比)
- ⑥ (等差)×(等比)の和:S−rS
- ⑦ 部分分数分解で隣同士を消す
- ⑧ ルートの和は有理化して差の形
- ⑨ 対数の和は log の差に分解して消す
- ㉓ 群数列(項数と末項の通算番号)
- Σ計算・部分分数分解による差の形(望遠鏡和)
- 階差数列・Sとaの関係
- 数学的帰納法(通常・強化・二段仮定)
- 格子点の数え上げ
解説は自作です。誤りに気づいたら お問い合わせ(/contact/)から教えてください。