⑬ 分数型(逆数をとる) a(n+1)=a(n)/(p·a(n)+q)
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要点
a(n+1) = a(n)/(p·a(n) + q) の逆数を取ると 1/a(n+1) = p + q·(1/a(n))。b(n) = 1/a(n) と置けば⑩(q = 1 なら等差数列)。逆数を取る前に、すべての n で a(n) ≠ 0 であることを示す必要がある(帰納法か、正であることの確認)。これを書かないと減点される。
こんなときに使う
- 分子が a(n) の定数倍だけ、分母が a(n) の1次式
- a(n+1)·a(n) を含む式(例:a(n+1) − a(n) = −2a(n+1)a(n))→ 両辺を a(n+1)a(n) で割ると逆数の差になる
- 分子に定数項もある一般形 (p·a + q)/(r·a + s) なら⑱
手順
- 1. a(1) > 0 などから、帰納法ですべての n で a(n) > 0(≠ 0)を示す
- 2. 両辺の逆数を取る
- 3. b(n) = 1/a(n) と置いて⑩または等差数列として解く
- 4. a(n) = 1/b(n) に戻す
例題
a(1) = 1、a(n+1) = a(n)/(2a(n) + 1) の一般項を求めよ。
解答
- a(1) > 0 で、a(n) > 0 なら a(n+1) > 0。よってすべての n で a(n) > 0(特に ≠ 0)
- 逆数を取ると 1/a(n+1) = (2a(n) + 1)/a(n) = 2 + 1/a(n)
- b(n) = 1/a(n) は初項 1、公差 2 の等差数列なので b(n) = 2n − 1
- ∴ a(n) = 1/(2n − 1)
- 検算:a(2) = 1/3。1/(2·2 − 1) = 1/3 ○
別解・ほかの見方
- a(n+1) = 2a(n)/(a(n) + 2) なら逆数で 1/a(n+1) = 1/2 + 1/a(n)(等差)
- a(n+1) = a(n)/(a(n) + 3) なら 1/a(n+1) = 3·(1/a(n)) + 1 で⑩
落とし穴
- a(n) ≠ 0 の証明を省く
- 逆数を取るときに分母分子を逆にし忘れて 1/a(n+1) = a(n)/(…) と書く
- 最後に逆数に戻し忘れて b(n) を答える
- a(n) ≠ 0 の確認を書かない
なぜ大事か
分子が a(n) だけの分数型は、逆数で一気に⑩になる
東大での出方
単独で出ることは少ないが、関数の反復(f(f(…f(x))) )や図形の繰り返しで出てくる分数型の前提。
確認問題
- a(1) = 1、a(n+1) = a(n)/(a(n) + 3) の一般項を求めよ(答:a(n) = 2/(3ⁿ − 1))
- a(n+1) − a(n) = −a(n+1)a(n)、a(1)=1 のとき a(n) を求めよ(答:1/n)
発展
一般の一次分数変換 (pa+q)/(ra+s) で不動点が 0 の1つだけ…ではなく、0 が不動点のとき逆数で⑩に落ちる、と見ると⑱との関係が分かる。
前提になるノード
このノードを前提にするノード
「漸化式」のノード
- ⑩ 特性方程式型 a(n+1)=p·a(n)+q
- ⑪ 指数型 a(n+1)=p·a(n)+rⁿ(rⁿ⁺¹で割る)
- ⑫ nの多項式型 a(n+1)=p·a(n)+(An+B)
- ⑬ 分数型(逆数をとる) a(n+1)=a(n)/(p·a(n)+q)
- ⑭ 積・累乗型(対数をとる) a(n+1)=q·a(n)^p
- ⑮ 隣接3項間 a(n+2)+p·a(n+1)+q·a(n)=0
- ⑯ 連立漸化式(和と差・消去)
- ⑰ 和S(n)と一般項の混在型
- ⑱ 一次分数変換型 a(n+1)=(p·a(n)+q)/(r·a(n)+s)
- ⑲ 三角関数置換型 a(n+1)=2a(n)²−1
- ⑳ 偶奇分け((−1)ⁿ型・2つ飛び)
- ㉑ 周期・余り(mod)を書き出して見つける
- 漸化式の型別処理(等比型・特性方程式・分数型・連立)
- ㉔ 推測+数学的帰納法(誘導のない漸化式)
解説は自作です。誤りに気づいたら お問い合わせ(/contact/)から教えてください。