⑫ nの多項式型 a(n+1)=p·a(n)+(An+B)
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要点
⑩で定数 α を引いたのと同じく、今度は『nの1次式 αn + β』を引いて等比にする。a(n+1) − {α(n+1) + β} = p{a(n) − (αn + β)} が元の式と一致するように α, β を決める。もう1つの道は、n をずらして引く(階差を取る)ことで An + B の n を消し、⑩の形にする方法。
こんなときに使う
- a(n+1) = p·a(n) + (nの1次式)
- p = 1 なら単なる階差型(③)なので、この型ではない
- 非同次項が n² なら αn² + βn + γ を引く
手順
- 1. a(n+1) − {α(n+1) + β} = p{a(n) − (αn + β)} と置く
- 2. 展開して a(n+1) = p·a(n) + (p−1)αn + (p−1)β + α の形にし、元の式と係数比較する
- 3. α, β を決め、{a(n) − (αn + β)} が公比 p の等比数列であることを使う
- 4. a(n) を求め、n=2, 3 で検算する
例題
a(1) = 1、a(n+1) = 2a(n) + n の一般項を求めよ。
解答
- a(n+1) + α(n+1) + β = 2{a(n) + αn + β} と変形できるとする
- 展開すると a(n+1) = 2a(n) + αn + (β − α)
- 元の式と比べて α = 1、β − α = 0 より β = 1
- {a(n) + n + 1} は初項 3、公比 2 の等比数列なので a(n) + n + 1 = 3·2ⁿ⁻¹
- ∴ a(n) = 3·2ⁿ⁻¹ − n − 1
- 検算:a(2) = 2 + 1 = 3、6 − 3 = 3 ○。a(3) = 6 + 2 = 8、12 − 4 = 8 ○
別解・ほかの見方
- 階差を取る:a(n+2) = 2a(n+1) + n + 1 から元の式を引くと b(n) = a(n+1) − a(n) について b(n+1) = 2b(n) + 1(⑩)。最後に③で戻す
- 答えを C·2ⁿ + αn + β と決め打ちして係数を決める
落とし穴
- a(n+1) 側に α(n+1) + β ではなく αn + β を書く(最頻出)
- 符号の向き:a(n) + αn + β と置くか a(n) − (αn+β) と置くかで α の符号が変わることを混乱する
- 階差を取る方法で、最後に③で戻すのを忘れて b(n) を答える
- αn+β を引いた式の n+1 側を α(n+1)+β にし忘れる
なぜ大事か
非同次項がnの式のとき。a(n) − (αn+β) が等比になるよう係数比較するか、階差を取って⑩に落とす
東大での出方
単独では典型問題レベル。期待値や回数を数える漸化式で、非同次項に n が残ったときに使う。
確認問題
- a(1) = 2、a(n+1) = 3a(n) − 2n + 1 の一般項を求めよ(答:a(n) = 3ⁿ⁻¹ + n)
- 上の例題を階差を取る方法でも解け
発展
なぜ αn + β で足りるのか:等比部分を除いた『特殊解』は、非同次項と同じ次数の多項式で取れる(p ≠ 1 のとき)。p = 1 なら次数が1つ上がる(③と同じ)。
前提になるノード
このノードを前提にするノード
「漸化式」のノード
- ⑩ 特性方程式型 a(n+1)=p·a(n)+q
- ⑪ 指数型 a(n+1)=p·a(n)+rⁿ(rⁿ⁺¹で割る)
- ⑫ nの多項式型 a(n+1)=p·a(n)+(An+B)
- ⑬ 分数型(逆数をとる) a(n+1)=a(n)/(p·a(n)+q)
- ⑭ 積・累乗型(対数をとる) a(n+1)=q·a(n)^p
- ⑮ 隣接3項間 a(n+2)+p·a(n+1)+q·a(n)=0
- ⑯ 連立漸化式(和と差・消去)
- ⑰ 和S(n)と一般項の混在型
- ⑱ 一次分数変換型 a(n+1)=(p·a(n)+q)/(r·a(n)+s)
- ⑲ 三角関数置換型 a(n+1)=2a(n)²−1
- ⑳ 偶奇分け((−1)ⁿ型・2つ飛び)
- ㉑ 周期・余り(mod)を書き出して見つける
- 漸化式の型別処理(等比型・特性方程式・分数型・連立)
- ㉔ 推測+数学的帰納法(誘導のない漸化式)
解説は自作です。誤りに気づいたら お問い合わせ(/contact/)から教えてください。