側鎖の酸化と芳香族カルボン酸
着眼点ベンゼン環に直接ついた炭素の側鎖は、長さに関係なく \ce{KMnO4} で \ce{-COOH} になる。側鎖の数=COOH の数。
\ce{KMnO4} による酸化では、はじめにカルボン酸の塩ができるので、最後に塩酸などで酸性にしてカルボン酸を取り出す。
| 原料 | 酸化生成物 | ポイント |
|---|---|---|
| トルエン \ce{C6H5CH3} | 安息香酸 \ce{C6H5COOH} | |
| エチルベンゼン \ce{C6H5C2H5} | 安息香酸 | 側鎖が長くても COOH は1つ |
| o-キシレン | フタル酸 | 加熱で分子内脱水 → 無水フタル酸 |
| m-キシレン | イソフタル酸 | |
| p-キシレン | テレフタル酸 | PET(ポリエチレンテレフタラート)の原料 |
例題
1
分子式 \ce{C8H10} の芳香族炭化水素 A を \ce{KMnO4} で酸化したところ、加熱すると容易に分子内脱水する2価カルボン酸が得られた。A の名称は?
解答
2価カルボン酸 → 側鎖が2本(キシレン)。分子内脱水しやすいのは COOH が隣り合うフタル酸。よって A は o-キシレン。
確認問題
1
エチルベンゼンを \ce{KMnO4} で酸化すると何ができるか。
答え
安息香酸(側鎖は長さによらず COOH 1つになる)。