アニリンの製法と性質
着眼点ニトロベンゼンをスズと濃塩酸で還元 → アニリン塩酸塩 → NaOH で遊離。アニリンは弱塩基で、さらし粉で赤紫色。
\ce{2C6H5NO2 + 3Sn + 14HCl -> 2C6H5NH3Cl + 3SnCl4 + 4H2O}
\ce{C6H5NH3Cl + NaOH -> C6H5NH2 + NaCl + H2O}
アセチル化(無水酢酸)でアセトアニリド(アミド結合 \ce{-NHCO-} をもつ):
\ce{C6H5NH2 + (CH3CO)2O -> C6H5NHCOCH3 + CH3COOH}| 試薬 | 結果 |
|---|---|
| さらし粉水溶液 | 赤紫色に呈色(アニリンの検出) |
| 二クロム酸カリウム(硫酸酸性) | 黒色物質(アニリンブラック) |
| 塩酸 | 溶ける(アニリン塩酸塩) |
| NaOH 水溶液 | 溶けない |
例題
1
スズと塩酸による還元の後、なぜ NaOH 水溶液を加える必要があるのか。
解答
還元直後のアニリンは、塩酸と中和したアニリン塩酸塩 \ce{C6H5NH3Cl}(水に溶ける)になっている。強塩基を加えると弱塩基のアニリンが遊離して取り出せる(弱塩基の遊離)。
確認問題
1
アニリンと無水酢酸からできる化合物と、その結合の名前は?
答え
アセトアニリド、アミド結合。