受験数学マップ

【東大型】通過領域・存在条件

東大レイヤー / 出題テーマ / 東大での重要度 ★★★★★

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要点

通過領域は『∃t の条件に翻訳する』問題として説明されることが多いが、東大が本当に問うているのはその一段手前にある。∀(すべての t で)と ∃(ある t が存在して)を読み分ける力、そしてどちらの変数を先に固定するかを設計する力である。同じ問題でも、点 (x, y) を固定して t の存在条件を見る(逆像法)か、t を固定して x ごとの y の範囲を求めてから合併する(順像法)かで、難易度が何倍も変わる。方針の選択そのものが得点差になる、数少ないテーマの一つ。

こんなときに使う

手順

  1. 1. ∀ か ∃ かを最初に確定する(ここを誤ると以降の作業がすべて無駄になる)
  2. 2. ∃ の場合:点を (X, Y) と固定し、t についての方程式と見て解の存在条件を求める
  3. 3. あるいは:t を固定して x ごとの y の範囲を出し、t を動かして合併する
  4. 4. t に範囲があれば、解の配置(軸の位置・端点の値)で処理する
  5. 5. 得られた条件を図示し、境界を含むかを判定する
  6. 6. 検算:領域内の点を1つ取り、対応する t を実際に求めて確認する

例題

実数 t が全実数を動くとき、放物線 y = x² - 2tx + 2t² が通過する領域を図示せよ。
解答
  1. 【逆像法】点 (X, Y) が通過領域に属する条件は、Y = X² - 2tX + 2t² を満たす実数 t が存在すること。
  2. t について整理すると 2t² - 2Xt + (X² - Y) = 0
  3. これを t の2次方程式と見る(X, Y は定数)。実数解 t が存在する条件は判別式 ≧ 0。
  4. D/4 = X² - 2(X² - Y) = -X² + 2Y ≧ 0
  5. ∴ Y ≧ X²/2
  6. 求める領域は、放物線 y = x²/2 とその上側(境界を含む)。
  7. 【順像法(別解)】x を固定し、y = 2t² - 2xt + x² を t の関数と見る。
  8. = 2(t - x/2)² + x²/2 より、t が全実数を動くとき y の最小値は x²/2(t = x/2 のとき)。
  9. y はいくらでも大きくなれるので、y ≧ x²/2。同じ答えが出る。
  10. 検算:t = 0 のとき放物線は y = x²。点 (1, 1) は Y ≧ X²/2 すなわち 1 ≧ 1/2 を満たす ○
  11. 境界上の点 (2, 2) については、t = 1 のとき y = 4 - 4 + 2 = 2 ○(t = X/2 = 1 で境界に達する)

別解・ほかの見方

落とし穴

なぜ大事か

『あるtが存在してこの式を満たす点の集合』への読み替え。逆像法(yを固定してxの存在条件)が主武器

東大での出方

東大の最重要テーマの一つ。数IIIの関数と組み合わせて『曲線群の通過領域』として出し、そのうえで領域の面積を計算させる2段構成が定番。誘導が薄く、逆像法と順像法のどちらを選ぶかから任される年もある。

確認問題

発展

パラメータが2つ (s, t) ある場合。片方を固定してもう片方で処理し、最後に固定した方を動かす。処理の順序を変えると難易度が大きく変わるので、両方の順序を試してから書き始める。

前提になるノード

このノードを前提にするノード

「出題テーマ」のノード

解説は自作です。誤りに気づいたら お問い合わせ(/contact/)から教えてください。

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