受験数学マップ

【東大型】空間図形の最大最小

東大レイヤー / 出題テーマ / 東大での重要度 ★★★★☆

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要点

空間の最大最小は、ベクトルで立式し、変数を減らし、最後に微分または平方完成で処理する——という長い一本道を最後まで走り切る体力が問われる。途中で計算が汚くなって手が止まるのが典型的な失敗で、その原因はほぼ座標の取り方にある。対称性を活かした座標を選べば式は驚くほど簡単になり、選び損ねれば同じ問題が別物のように重くなる。だから書き始める前に、座標設定に30秒使う価値がある。

こんなときに使う

手順

  1. 1. 対称性が最も活きる座標を設定する(ここで難易度が半分になる)
  2. 2. 動く点をパラメータで表す(線分上なら s, t ∈ [0,1])
  3. 3. 求めたい量を、そのパラメータの式で表す
  4. 4. 距離なら2乗のまま扱う(√ を残さない)
  5. 5. 2変数なら片方ずつ平方完成する。1変数に落ちるなら微分する
  6. 6. パラメータの動く範囲内に最小値があるか確認する

例題

1辺の長さが 1 の正四面体 ABCD において、点 P は辺 AB 上を、点 Q は辺 CD 上を動く。線分 PQ の長さの最小値を求めよ。
解答
  1. 【座標設定】立方体の頂点を使うと、正四面体の座標が驚くほど簡単になる。
  2.  A(1, 1, 1)、B(1, −1, −1)、C(−1, 1, −1)、D(−1, −1, 1)
  3. 各辺の長さは、例えば AB = |(0, −2, −2)| = 2√2。つまりこれは1辺 2√2 の正四面体。
  4. 最後に 1/(2√2) 倍して、1辺 1 の場合に直す。
  5. 【点をパラメータで表す】
  6. P は辺 AB 上: P = A + s(B − A) = (1, 1 − 2s, 1 − 2s) (0 ≦ s ≦ 1)
  7. Q は辺 CD 上: Q = C + t(D − C) = (−1, 1 − 2t, −1 + 2t) (0 ≦ t ≦ 1)
  8. 【距離の2乗を計算する】√ を付けたまま扱わない。
  9. Q − P = (−2, (1 − 2t) − (1 − 2s), (−1 + 2t) − (1 − 2s))
  10.     = (−2, 2s − 2t, 2s + 2t − 2)
  11. |PQ|² = 4 + 4(s − t)² + 4(s + t − 1)²
  12. 【最小化する】
  13. 第2項と第3項はどちらも 0 以上なので、両方が同時に 0 にできれば最小。
  14.  s − t = 0 かつ s + t − 1 = 0 ⇔ s = t = 1/2
  15. これは 0 ≦ s, t ≦ 1 の範囲内にある。
  16. このとき |PQ|² = 4、つまり |PQ| = 2。
  17. 【1辺 1 に換算する】
  18. 1辺 2√2 のとき最小値 2 なので、1辺 1 のときは 2/(2√2) = 1/√2 = √2/2
  19. ∴ 最小値は √2/2
  20. 【確認】s = t = 1/2 は AB と CD の中点。正四面体では対辺の中点を結ぶ線分が
  21. 両方の辺に垂直(共通垂線)になるので、幾何的にも整合する。

別解・ほかの見方

落とし穴

なぜ大事か

ベクトルで立式→1変数に落として微分、という長い一本道を最後まで走り切る体力

東大での出方

東大では、空間ベクトルと微分を組み合わせた最大最小が定期的に出る。計算量が多いので、途中で方針が正しいか不安になるが、座標設定が良ければ式は必ず整理される。式が汚いまま進んでいると感じたら、座標を取り直す判断も含めて訓練しておくこと。

確認問題

発展

動く点が3つ以上ある場合、または曲面上を動く場合。変数が増えるので、対称性で減らす技術がそのまま得点力になる。

前提になるノード

「出題テーマ」のノード

解説は自作です。誤りに気づいたら お問い合わせ(/contact/)から教えてください。

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