受験数学マップ

【東大型】整数の論証

東大レイヤー / 出題テーマ / 東大での重要度 ★★★★★

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要点

東大の整数は『解を求めよ』より『存在しないことを示せ』『〜であることを示せ』の比重が大きい。つまり証明として完結させる力を測っており、具体例をいくつか確認しただけでは点にならない。使える手段は合同式・因数分解・評価の3つで、どれを選ぶかは問題の形がほぼ決めている。手が止まるのは発想が足りないからではなく、この対応表を持っていないか、小さい場合の実験を飛ばしているかのどちらかである。

こんなときに使う

手順

  1. 1. 何を示すのかを確定する(存在/非存在/すべての解/ある性質)
  2. 2. n = 1, 2, 3 で実験し、構造を掴む(ここを飛ばすと手段を選べない)
  3. 3. 3手段のどれが効くか試す。1つで決まらなければ組み合わせる
  4. 4. 証明として書く。仮定から結論への流れを切らさない
  5. 5. 『〜としてよい』『〜だから〜である』と書いた箇所すべてに根拠があるか点検する

例題

n を自然数とするとき、n² + n + 1 は 5 の倍数にならないことを示せ。
解答
  1. 5 の倍数かどうかが問題なので、n を 5 で割った余りで分類する。
  2. n ≡ 0, 1, 2, 3, 4 (mod 5) のいずれかであり、それぞれについて n² + n + 1 を mod 5 で計算する。
  3. n ≡ 0 のとき:0 + 0 + 1 ≡ 1
  4. n ≡ 1 のとき:1 + 1 + 1 ≡ 3
  5. n ≡ 2 のとき:4 + 2 + 1 = 7 ≡ 2
  6. n ≡ 3 のとき:9 + 3 + 1 = 13 ≡ 3
  7. n ≡ 4 のとき:16 + 4 + 1 = 21 ≡ 1
  8. いずれの場合も n² + n + 1 ≢ 0 (mod 5)。
  9. ∴ n² + n + 1 は 5 の倍数にならない。(証明終)
  10. 【なぜ mod 5 か】問われているのが 5 の倍数性だから。ここは迷う余地がない。
  11. 【なぜ5通りで尽くせるか】どんな整数も 5 で割った余りは 0〜4 のいずれかであり、
  12. 合同式は積と和を保つので、余りだけで n²+n+1 の余りが決まる。ここが合同式を使う理由そのもの。

別解・ほかの見方

落とし穴

なぜ大事か

合同式・因数分解・評価の3手段から選ぶ。証明として完結させる力を測ってくる

東大での出方

単独の大問になる年が多く、誘導が薄いのが特徴。(1) で小さい場合を実験させ、(2) で一般の証明を書かせる構成が典型。(1) は答えを出すための問いではなく、(2) の方針を発見させるために置かれている。

確認問題

発展

複数の法を同時に使って絞る。mod 4 と mod 9 の両方の条件を並べると候補が急激に減る。中国剰余定理は範囲外だが、条件を並べて絞るだけなら高校範囲で書ける。

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