両性金属(Al・Zn・Sn・Pb)
着眼点単体も酸化物も水酸化物も、酸にも強塩基にも溶ける。強塩基に溶けるとヒドロキシド錯イオンになる。
塩酸との反応(ふつうの金属と同じ)
\ce{2Al + 6HCl -> 2AlCl3 + 3H2 ^}水酸化ナトリウム水溶液との反応(両性金属だけ)
\ce{2Al + 2NaOH + 6H2O -> 2Na[Al(OH)4] + 3H2 ^} \ce{Zn + 2NaOH + 2H2O -> Na2[Zn(OH)4] + H2 ^} \ce{Al2O3 + 2NaOH + 3H2O -> 2Na[Al(OH)4]} \ce{Al(OH)3 + NaOH -> Na[Al(OH)4]}- Al・Fe・Ni は濃硝酸に溶けない(表面に緻密な酸化被膜ができる=不動態)。
- Pb は塩酸・希硫酸には溶けにくい(表面に \ce{PbCl2}・\ce{PbSO4} の沈殿ができて止まる)。
- テルミット反応:\ce{2Al + Fe2O3 -> Al2O3 + 2Fe}(Al の強い還元力。多量の熱)
- ミョウバン \ce{AlK(SO4)2.12H2O} は複塩。
例題
1
原子量を \ce{Al}=27 とする。アルミニウム 0.54\ \mathrm{g} を十分な量の水酸化ナトリウム水溶液に溶かすと、発生する水素は何 mol か。
解答
\ce{Al} は \dfrac{0.54}{27}=0.020\ \mathrm{mol}。
\ce{2Al} から \ce{3H2} なので 0.020\times\dfrac{3}{2}= 0.030\ \mathrm{mol}。
(検算:Al は 3 価なので失う電子 0.060\ \mathrm{mol}、\ce{H2} 1 mol は電子 2 mol を受け取るので 0.030\ \mathrm{mol}。一致。)
\ce{2Al} から \ce{3H2} なので 0.020\times\dfrac{3}{2}= 0.030\ \mathrm{mol}。
(検算:Al は 3 価なので失う電子 0.060\ \mathrm{mol}、\ce{H2} 1 mol は電子 2 mol を受け取るので 0.030\ \mathrm{mol}。一致。)
確認問題
1
亜鉛を水酸化ナトリウム水溶液に溶かしたときにできる錯イオンの化学式は?
答え
\ce{[Zn(OH)4]^2-}(テトラヒドロキシド亜鉛(II)酸イオン)。
2
アルミニウムを濃硝酸に入れても溶けない理由は?
答え
表面に緻密な酸化被膜ができて内部を保護する(不動態)。