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非回転体の体積(断面積を積分する)

数学III / 積分の応用 / 東大での重要度 ★★★★★

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要点

立体の体積を求める作業は、立体そのものを3次元で把握する作業ではない。軸を1本決め、その軸に垂直な平面 x = t で切ったときの断面積 S(t) を求め、∫S(t)dt を計算する——ただそれだけの手続きである。だから難しさは積分ではなく、『t を固定したときに断面がどんな図形になるか』を求める2次元の問題を解けるかどうかに集約される。立体が頭の中で見えないまま止まってしまう人は、3次元で見ようとしているのであって、断面という2次元の問題に落とす手続きを踏んでいない。

こんなときに使う

手順

  1. 1. 座標軸を設定する。対称性が最も活きる取り方を選ぶ(ここで難易度が半分になる)
  2. 2. 積分する軸を決め、その軸に垂直な平面 x = t で切る
  3. 3. t を定数として扱い、断面が y-z 平面上のどんな図形かを求める(これは2次元の問題)
  4. 4. 断面積 S(t) を t の式で表す
  5. 5. t の動く範囲で断面の形が変わるなら場合分けし、各区間で S(t) を求める
  6. 6. V = ∫ S(t) dt を計算する
  7. 7. 検算:t の端で S(t) が 0 または既知の値になるか、体積のオーダーが直感と合うか

例題

底面が半径1の円である円柱を、底面の直径を含み底面と 45° をなす平面で切る。このとき小さい方の立体の体積を求めよ。
解答
  1. 底面の円の中心を原点、切断に使う直径を x 軸に取る。底面は x² + y² ≦ 1、高さ方向を z とする。
  2. 立体は、底面の半円 (y ≧ 0 の側) の上にあり、平面 z = y·tan45° = y の下にある部分。
  3. x = t (-1 ≦ t ≦ 1) で切る。断面は y-z 平面上で、0 ≦ y ≦ √(1 - t²)、0 ≦ z ≦ y の領域。
  4. これは直角をはさむ2辺が √(1 - t²) の直角三角形。
  5. S(t) = (1/2)·√(1 - t²)·√(1 - t²) = (1 - t²)/2
  6. V = ∫[-1→1] (1 - t²)/2 dt = (1/2)[t - t³/3]₋₁¹ = (1/2)·(2 - 2/3) = (1/2)·(4/3) = 2/3
  7. ∴ 2/3
  8. 検算:t = ±1 で S = 0 ○(円の端では断面が潰れる)。t = 0 で S = 1/2(斜辺が45°の直角三角形)○。

別解・ほかの見方

落とし穴

なぜ大事か

「x=t で切った断面を求める」。東大の空間問題の標準解法にして最難関。ここを完成させると理三の得点が安定する

東大での出方

東大理系で毎年のように出題される最大配点帯のテーマ。特に『2つの立体(円柱・球・正四面体など)の共通部分』の形が頻出。切る向きの選択と、断面の場合分けの2点が採点上の分岐になる。

確認問題

発展

回転体と非回転体の融合。領域を回転させた立体を、さらに別の平面で切る問題。断面を求める段階で回転を考える必要があり、最難問クラスになる。

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