受験数学マップ

数え上げの原則(和の法則・積の法則・辞書式)

数学A / 場合の数 / 東大での重要度 ★★★★☆

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要点

数え上げで最初にすべきことは、公式を選ぶことではなく数える枠組みを決めることである。原理は2つしかない。排反な場合に分けて足す(和の法則)と、独立な選択を順に掛ける(積の法則)。順列も組合せも、この2つの帰結にすぎない。東大の確率で分母が作れない人は、この枠組みを持たずにいきなり C や P を使っている。数が小さければ辞書式に全部書き出す、という手が結局いちばん確実で、実験としても機能する。

こんなときに使う

手順

  1. 1. 何を1つと数えるのかを決める(区別する/しないをここで確定させる)
  2. 2. 段階に分けられるか、場合分けが必要かを判断する
  3. 3. 積の法則を使うときは、各段階の選択肢数が前の選択に依らないか確認する
  4. 4. 依存するなら、制約の強い段階を先に持ってくる
  5. 5. 和の法則を使うときは、場合が互いに排反か確認する
  6. 6. n を小さくして書き出し、答えと一致するか検算する

例題

1, 2, 3, 4, 5 の5個の数字から異なる3個を選んで3桁の整数を作る。奇数は何個できるか。
解答
  1. 一の位が奇数であることが条件なので、制約の強い一の位から先に決める。
  2. 一の位:1, 3, 5 のいずれかで 3 通り
  3. 百の位:残り4個から選んで 4 通り
  4. 十の位:残り3個から選んで 3 通り
  5. 積の法則より 3 × 4 × 3 = 36 個
  6. 【なぜ一の位を先に決めるか】
  7. 百の位から決めると、それが奇数か偶数かによって一の位の選択肢数が変わってしまい、
  8. 積の法則がそのまま使えなくなる。制約のある場所を先に固定するのが原則。
  9. 検算:3桁の整数は全部で 5×4×3 = 60 個。
  10. 偶数は一の位が 2, 4 の 2 通りなので 2×4×3 = 24 個。36 + 24 = 60 ○

別解・ほかの見方

落とし穴

なぜ大事か

公式より先に「重複なく漏れなく数える枠組み」を持てるかどうか。東大の確率はここで決まる

東大での出方

単独で問われることはないが、確率の分母を作る作業として毎回必要になる。東大の確率が難しいのは確率の理論ではなく、この数え上げの設計が複雑だから。誘導の (1) で小さい場合を数えさせるのは、ここで枠組みを作らせるため。

確認問題

発展

数えにくいものを、1対1対応で数えやすいものに翻訳する技術。最短経路の総数を『右と上の並べ方』に読み替えるのがその典型で、東大の格子点問題にも直結する。

前提になるノード

このノードを前提にするノード

「場合の数」のノード

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