受験英語 完全攻略ノート

記号の役割

記号は「文の切れ目」と「情報の関係」を教えてくれる道しるべ。意味を知っていれば、構造がひと目で取れる。

コンマ ( , )

コンマは種類が多い。まず「並列」「修飾の終わり」「挿入」の3つを見分けられれば、共通テスト〜MARCHの長文はほぼ読める。

必須,

並列(A, B, and C)

同じ形のものを並べる。最後の and / or が並列の終点。

He opened the door, looked around, and stepped inside.

彼はドアを開け、辺りを見回し、中に入った。

見抜き方:主語が1つで動詞が3つ並んでいれば、動詞の並列。並列されているものは品詞・形がそろうので、and の前後で「同じ形」を探す。

必須,

修飾の終わり(ここから主節)

文頭の 副詞節・副詞句(When… / If… / Although… / In 2020, など)の後ろのコンマは、「ここまでが修飾、これから本体」の合図。

If you read the question first, you can find the answer faster.

先に設問を読めば、答えをより早く見つけられる。

見抜き方:主語と動詞を探すときは、コンマの後ろから。コンマまでは「おまけ」なので、いったん外して骨組みを取る。

必須, ,

挿入(コンマ2つではさむ)

文の途中に補足が割り込む形。前後のコンマではさまれた部分を外しても、文は成り立つ。

The plan, as far as I know, is still secret.

その計画は、私の知る限り、まだ秘密だ。

見抜き方:主語と動詞が離れていたら、間のコンマ2つを疑う。挿入を[ ]で囲んで飛ばすと、主語→動詞がつながる。

差がつくA, B,

同格(AすなわちB)

名詞の後ろにコンマ+名詞(句)が来たら、「Aつまり/Aである B」の言い換え。

My teacher, Mr. Sato, wrote this book.

私の先生の佐藤先生が、この本を書いた。

見抜き方:名詞, 名詞 の並びで、後ろの名詞が前の名詞を説明していれば同格。並列(A, B, and C)との違いは、and で終わるかどうかと、二つが同じものを指すかどうか。

差がつく, which

関係詞の非制限用法

関係詞の前にコンマがあると、先行詞にあとから補足する。訳は「そして」「〜だが」と後ろに流す。, which は前の文全体を指せる。

He passed the exam, which surprised everyone.

彼は試験に合格した。そしてそのことは皆を驚かせた。

見抜き方:, which の指すものが「直前の名詞」か「前の内容全体」かを、意味が通るほうで決める。

必須-ing,

分詞構文

文頭の V-ing / p.p. +コンマは、主節の主語が「〜しながら/〜して/〜なので」とする動きを表す。訳は文脈で決める(時・理由・付帯状況)。

Opening the door, he found a letter on the floor.

ドアを開けると、彼は床に手紙を見つけた。

見抜き方:分詞の意味上の主語は、原則としてコンマ後の主節の主語。文末の「, -ing」は、「そして〜する」「〜しながら」と、あとから動作を添える(He left the room, closing the door quietly. = 彼はそっとドアを閉めて、部屋を出た)。

差がつく, for

接続詞 for(というのは〜だから)

, for S V は、直前の内容の根拠・理由を後から足す。前置詞の for(〜のために)とは別物。

She was tired, for she had studied all night.

彼女は疲れていた。というのも、一晩中勉強していたからだ。

見抜き方:, for の後ろに S+V が続いたら接続詞。名詞だけなら前置詞。

ここまで不要,

コンマの有無だけで用法を決めきる

コンマがあるかないかは目安であって、絶対の規則ではない(筆者や文章によって省かれる)。

線引き:コンマの有無から用法を100%断定しようとしなくてよい。「意味が通るか」を最終判断にすれば足りる。

セミコロン ( ; )

必須;

2つの文を、接続詞なしでつなぐ

セミコロンはピリオドよりゆるく、コンマより強い区切り。前後に完全な文(S+V)が来て、意味が強くつながっているときに使う。

Reading builds vocabulary; writing makes it stick.

読むことは語彙を増やし、書くことはそれを定着させる。

He was late; the train had stopped.

彼は遅刻した。電車が止まっていたのだ。

見抜き方:セミコロンで文を2つに切って、それぞれ S・V を取る。訳すときは、迷ったら「。」で切ってよい。

差がつく; however,

セミコロン+接続副詞

; however, / ; therefore, / ; in fact, のように、セミコロンの後に論理を示す語が来る形。however などは接続詞ではなく副詞なので、単独では2文をつなげず、セミコロンが必要になる。

The plan sounded perfect; however, nobody had checked the budget.

その計画は完璧に思えた。しかし、誰も予算を確認していなかった。

見抜き方:後半の意味は、however なら逆接、therefore なら結論。論理を示す語の一覧を頭に入れておく。

ここまで不要;

列挙の大区切りとしてのセミコロン

並べる項目の中にコンマがある場合に、項目どうしを区切るために使う用法。

The members came from Osaka, Japan; Seoul, Korea; and Taipei, Taiwan.

メンバーは、日本の大阪、韓国のソウル、台湾の台北から来ていた。

線引き:出題頻度が低く、読めなくても意味は取れる。ここは後回しでよい。

コロン ( : )

必須:

「つまり」「次のとおり」

コロンの前で言い切って、後ろで説明・具体化・列挙・引用をする。訳は「すなわち」「つまり」「次の〜だ」。

She had only one goal: to win the national championship.

彼女の目標はただ1つ、全国大会で優勝することだった。

The results were clear: most students preferred short passages.

結果は明らかだった。つまり、たいていの学生は短い文章を好んだのだ。

見抜き方:コロンの前が要点、後ろが中身。設問で「具体的には何か」と聞かれたら、コロンの後ろが答えになる。

ダッシュ ( — )

必須— —

ダッシュ2本:挿入(カッコと同じ)

ダッシュではさまれた部分は補足・言い換え。外しても文は成立する。

Bacteria — tiny organisms invisible to the naked eye — live almost everywhere.

細菌、つまり肉眼では見えないほど小さな生物は、ほとんどどこにでも住んでいる。

見抜き方:ダッシュをカッコと同じと考え、[ ]で囲んで飛ばす。主語と動詞がつながる。

必須—

ダッシュ1本:言い換え・追加・「オチ」

1本だけのダッシュは、直前を言い換える/付け足す/意外な結論を落とす。訳は「つまり」「しかも」「しかし実際は」など、文脈で決める。

Many students study late at night — and pay for it the next day.

多くの学生は夜遅くまで勉強する。そして、その代償を翌日に払うことになる。

見抜き方:ダッシュの後ろは筆者が一番言いたいことのことが多い。長文では注目して読む。

カッコ・引用符・その他

必須( )

カッコ:補足・言い換え・略語

カッコの中は補足。まず読み飛ばして構造を取る。略語の正式名称(WHO)や、例、言い換えが入る。

The World Health Organization (WHO) announced a new guideline.

世界保健機関(WHO)は新しい指針を発表した。

注意:カッコ内が設問の下線部になることがある。飛ばして読んでも、問われたら戻って読む。

必須“ ”

引用符:引用・「いわゆる」・皮肉

The so-called “free” gift came with a monthly fee.

いわゆる「無料」の贈り物には、月額料金がついていた。

見抜き方:引用符が普通の語(free, success など)についていたら、皮肉や強調を疑う。

差がつく-

ハイフン:複数の語で1つの形容詞

ハイフンでつないだ語は1つの形容詞として名詞を修飾する。

a well-known author / a three-year-old child

有名な作家 / 3歳の子ども

頻出:ハイフンでつないで名詞の前に置くとき、単位は単数(three-year-old ○、three-years-old ×)。

差がつく’

アポストロフィ:所有・短縮

混同注意:its(それの)と it’s(it is / it has)。アポストロフィがある方は「それは〜だ」と読めるか確認する。

差がつく?

自問自答:疑問文は「論点」、次の文が答え

筆者が自分で問いを立て、すぐ答える形。疑問文は話題の提示、その次の文が答え。

Why does sleep matter? Because the brain repairs itself at night.

なぜ睡眠は大切なのか。それは、脳が夜のあいだに自らを修復するからだ。

見抜き方:長文で疑問文が出たら印をつける。そこがその段落の主題で、設問になりやすい。

差がつくabc

イタリック(斜体):強調・書名・外国語

斜体には3つの用途がある。強調、書名・作品名、外国語・専門用語。

見抜き方:強調なら「筆者が特に言いたい語」。外国語の斜体(例:uchi)は、直後に説明が来ることが多いので、そこを読む。

差がつく[ ]

角カッコ:引用内の筆者による補足

引用文の中に、引用者が言葉を補うときに使う。代名詞の指す内容が書かれることが多い。

“It [the new law] will change everything,” she said.

「それ[新しい法律]はすべてを変えるでしょう」と彼女は言った。

読み方:カッコの中は、指示語の中身のヒントになるので、一読する。構造上は ( ) と同じく、外して読める。

ここまで不要…

省略記号・感嘆符・スラッシュ

線引き:長文の得点には影響しにくい。出会ったときに、意味を軽く確認する程度で足りる。

確認問題

クリックすると答えが開く。答えを見る前に、頭の中で答えを決めてから開く。

次の文を、セミコロンの前後で S・V に分けなさい。
The test was hard; few students finished it.

前半:The test(S)was(V)hard / 後半:few students(S)finished(V)it

訳:テストは難しかった。終えた学生はほとんどいなかった。

ダッシュではさまれた部分を外して、文全体の主語と動詞を答えなさい。
Sleep — a basic need of the body — improves memory.

主語:Sleep / 動詞:improves

ダッシュではさまれた a basic need of the body は言い換えの挿入。外しても文が成立する。

( )に入る形を答えなさい。
He has a (     ) daughter.(3歳の娘)

three-year-old

ハイフンで名詞の前に置くときは、単位は単数(year)。three-years-old は誤り。

コロンの後ろは何を表しているか。
There was only one problem: the battery was dead.

「1つの問題」の具体的な内容(電池が切れていたこと)

コロンの前で言い切り、後ろで具体的に説明している。

下線部の for は接続詞か前置詞か。
She was late, for the bus had not come.

接続詞(というのは〜だから)

for の後ろに S+V(the bus had not come)が続いている。訳:彼女は遅れた。バスが来なかったからだ。