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確率漸化式

数学A / 確率 / 東大での重要度 ★★★★★

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要点

確率漸化式は『確率の問題』ではなく『状態遷移の問題』。n回目に起こりうる状況を有限個の状態に分類し、1手先でどこへ移るかだけを書く。難しいのは計算ではなく分類で、状態の取り方が決まった瞬間に問題は終わっている。逆に言えば、手が止まるのは常に『何を状態と見るか』を決めていないとき。

こんなときに使う

手順

  1. 1. n回後の状態を、互いに排反で網羅的な有限個に分類する(ここが本体)
  2. 2. 各状態にいる確率を p_n, q_n, ... と置き、必ず p_n + q_n + ... = 1 を確認する
  3. 3. n回後の各状態から、n+1回目の1手で行き先と確率を全部書き出す(遷移図を描く)
  4. 4. p_{n+1} = (各状態からp状態へ流れ込む確率の和)として立式
  5. 5. 初期条件を n=0 と n=1 の両方で確認する(どちらで始めるかで式がずれる)
  6. 6. 漸化式を型で解く(多くは等比型 or 特性方程式)
  7. 7. 検算:n=1,2 を式に入れ、手で数えた値と一致するか見る

例題

部屋 A, B, C がある。点Pは1回の操作で、今いる部屋以外の2部屋のどちらかへ等確率で移動する。最初 A にいるとき、n回後に A にいる確率 p_n を求めよ。
解答
  1. n回後にAにいる確率を p_n とすると、Aにいない確率は 1 - p_n。
  2. 対称性から、Aにいないとき B にいる確率と C にいる確率は等しい(ここに気づくと状態が2つで済む)。
  3. n回後にAにいる場合、次の1手で必ずAを出るので、Aに留まる寄与は 0。
  4. n回後にAにいない場合(確率 1 - p_n)、その部屋から見てAは『今いる部屋以外の2部屋』の一方なので、Aへ移る確率は 1/2。
  5. よって p_{n+1} = (1/2)(1 - p_n)、p_0 = 1。
  6. 特性方程式 α = (1/2)(1 - α) より α = 1/3。
  7. p_{n+1} - 1/3 = -(1/2)(p_n - 1/3) となり、p_n - 1/3 = (2/3)(-1/2)^n。
  8. ∴ p_n = 1/3 + (2/3)(-1/2)^n
  9. 検算:p_0 = 1/3 + 2/3 = 1 ○。p_1 = 1/3 - 1/3 = 0 ○(1回で必ずAを出る)。p_2 = 1/3 + 1/6 = 1/2 ○(B or C から戻る確率 1/2)。

別解・ほかの見方

落とし穴

なぜ大事か

東大理系で最頻出の型。n回目の状態を有限個に分類し、1手先で遷移を書く

東大での出方

東大理系で最も出題頻度が高い型の一つ。設定が複雑(サイコロ、カードの並べ替え、格子上の点の移動など)で、状態を自分で設計させる形で出る。誘導で(1)に小さいnの具体値を求めさせ、(2)で漸化式、(3)で極限、という3段構成が典型。

確認問題

発展

状態数が n に依存して増える設定(例:n個の箱を使う)では漸化式が立たない。その場合は数え上げか、別のパラメータで漸化式を立て直す。

前提になるノード

このノードを前提にするノード

「確率」のノード

解説は自作です。誤りに気づいたら お問い合わせ(/contact/)から教えてください。

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