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香典 ・ 目覚まし ・ 葬儀の基本

香典と「御目覚まし」、
葬儀の基本をひとまとめに

通夜から火葬までの流れ、香典の相場と書き方、そして南島原・島原に伝わる「御目覚まし」という習慣について。

全体の流れ

通夜から火葬まで

地域や宗派で細部は変わりますが、一般的な仏式葬儀は次の順で進みます。

1

通夜

亡くなった翌日の夕方(18〜19時頃)に行われることが多い。棺のそばで故人と最後の夜を過ごす場。焼香・通夜振る舞いがある。

服装の目安:準喪服(男性はブラックスーツ、女性はブラックフォーマル)

2

葬儀・告別式

通夜の翌日、午前中に行われることが多い。「葬儀」は僧侶が読経する宗教的な儀式、「告別式」は参列者が故人に別れを告げる社会的な儀式で、続けて行われるのが一般的。

服装の目安:正喪服〜準喪服

3

出棺・火葬

告別式のあと棺を霊柩車で火葬場へ。火葬後、遺族・親族で遺骨を箸で拾い骨壺に納める「収骨(お骨上げ)」を行う。

4

初七日・精進落とし

本来は死後7日目に行う法要だが、遠方の親族の負担を考え、火葬当日に「繰り上げ初七日」として済ませることが多い。そのあと会食(精進落とし)で締める。

ひとこと 「絶対にこうすべき」というより、地域・お寺・遺族の意向で細部はかなり変わります。迷ったら遺族や葬儀社に直接聞くのが一番確実です。

香典の基本 ①

香典はいくら包むか

金額は故人との関係の近さと、自分の年齢によって変わります。地域や家の慣習で上下することも多いですが、全国的な目安は次の通りです。

関係目安
両親3万〜10万円
祖父母1万〜5万円
兄弟・姉妹3万〜5万円
おじ・おば、その他親族1万〜3万円
友人・知人5千〜1万円
会社の同僚・上司・部下5千〜1万円
近所の方3千〜5千円
  • 金額は奇数にする。偶数(特に2)は「割れる=縁が切れる」を連想させるため避ける。
  • 「4」(死)「9」(苦)を含む金額は避ける。
  • 新札は「用意していた」印象を与えるため避け、旧札を使う(あまりに汚れた札も避ける)。
香典の基本 ②

香典袋の書き方

御仏前 (表書き) 氏名はフルネームで下段中央に

表書き(上段) — 一般的な仏式では、四十九日より前は「御霊前」、四十九日以降は「御仏前」を使います。ただし浄土真宗はこの区別をしません。亡くなった人は阿弥陀仏の力によってすぐに浄土へ往生し仏になる、という教えのため、通夜・葬儀の時点から一貫して「御仏前」(または「御香典」「御香資」)と書きます。

名前(下段) — 中央下にフルネームで。夫婦連名なら夫の名前を中央に、その左に妻の名前だけを書く。

— 「急な悲しみで墨をする時間がなかった」ことを表す薄墨を使うのが正式(四十九日までの弔事全般で薄墨)。

香典の基本 ③

包み方・渡し方


南島原・島原の風習

「御目覚まし(めざまし)」とは

南島原・島原周辺では、通夜のときに近隣の人が遺族へ渡す「御目覚まし」という独自の習わしがあります。香典(御仏前)とは別に用意するもので、九州地方に広く見られる「通夜見舞い」の一種です。

かつて
  • 近隣の人が米を五合〜一升持ち寄る
  • 葬儀で物入りになる遺族が、通夜の食事などに困らないようにという助け合いの意味
いまは
  • 数百円〜千円ほどの現金を「御目覚まし」と表書きした封筒で渡すことが多い
  • お返しは不要とされる

由来は諸説ありますが、「通夜で(居眠りせず)目を覚ましている人へ」「故人が仏法に目覚めるように」といった意味が込められているといわれます。地域によって形が異なり、たとえば諫早市では夜通し起きている人にお菓子を渡す風習として残っているところもあります。

渡すときのポイント 香典(御仏前)とは別の袋を用意し、通夜の受付で「御目覚まし」として渡す。金額は数百〜千円程度が目安で、香典より高額にする必要はない。

焼香の作法

浄土真宗の焼香は、他の宗派と少し違う

浄土真宗では、香を焚くのは「自分の心身を清める」ためであり、仏に祈りを届けるための作法ではありません。そのため、他宗派でよく見る「香を額に押しいただく」動作をしません。

本願寺派
  • 香をつまみ、押しいただかずそのまま香炉にくべる
  • 回数は1回
真宗大谷派
  • 香をつまみ、押しいただかずそのまま香炉にくべる
  • 回数は2回

流れ:香炉の手前で一礼 → 右手で香をつまみ、そのまま香炉にくべる → 合掌して「南無阿弥陀仏」と念仏を称える → 少し下がって一礼。線香を使う場合も、他宗派のように立てず、香炉のサイズに合わせて2〜3本に折り、火のついた方を左にして寝かせます。また、浄土真宗では死を穢れとみなさないため、清めの塩は使いません。