構え方と練習の進め方から、部室のアンプの触り方、機材選び、本番でのPAとのやり取りまで。スタジオやライブの前に読み返せる、後輩向けのページ集。
痛みのほとんどは、力の入れすぎと手首の曲げすぎから来る。ストラップの長さ、ベースの角度、親指の位置を直すと、同じ練習量でも手が楽になる。
当てはまる行を見て、右の項目から直す。
座ったときと立ったときで、ベースの高さが変わらない長さにする。
下げたいときは穴1つ分ずつ。肩がこる人、ヘッドが下がってくる人は 幅が広く滑りにくいストラップ に替える。
見た目も長さで変わる。オーディションやライブでは立ち姿も見られるので、弾きやすさと見た目の両方で決める。低くするほど左の手首はきつくなるので、鏡か動画で確かめながら下げる。
左手の爪は短く切る。
続けてよい痛みと、すぐ止める痛みがある。
| 続けてよい痛み | 止める痛み | |
|---|---|---|
| 場所 | 指先の皮ふ | 手首、親指の付け根、前腕、肘、指の関節 |
| 感じ方 | ヒリヒリする、押すと痛い | ズキズキする、しびれる、ピリピリする、指を曲げ伸ばしすると引っかかる |
| いつ痛むか | 弾いているときと直後だけ | 弾いていないときも痛い、翌朝こわばる |
| どうするか | 短い練習を続ける。数週間で皮が硬くなって痛まなくなる | その日は弾くのをやめる |
※ここに書いたのは一般的な目安。痛みが続くときは、自分で判断せず医療機関にかかる。
何をどの順でやるか。医学部の勉強の合間に、週に2〜3回、1回30分ほど弾く人の目安。試験前は休んでいい。順番は前後してかまわない。
チューニングして、構え方 を決め、アンプから音を出す。メトロノームを60にして開放弦を4分音符で弾く。
ルートを8分で刻む曲を1つ選び、TAB譜を見ながら原曲に合わせる。音を減らしてよいので、止まらずに最後まで行く。
メトロノームを2拍目と4拍目だけ鳴らして弾く。スマホで録音して聞く。ドラムと2人で合わせ、バスドラムと同じ場所で音を出す。
TAB譜を覚えて弾くだけでも曲は弾ける。そこにスケールとコードが加わると、TAB譜がなくても弾けるようになる。
メジャーとマイナーのスケールを、形で1つずつ覚える。形は同じまま始める場所をずらせば、どのキーでも弾ける。ルート・3度・5度の場所を知る。ピック弾きかスラップ、やりたい曲に必要なほうを始める。
TAB譜のない曲を耳で拾う。最初はルートだけでよい。音作り を自分で決め、ライブで PAとのやり取り を経験する。弾いてみた を1本撮る。
普段やらないジャンルの曲を1つコピーする。プレイヤー名鑑 から好きな人を見つけてまねる。セッションに出る。
Mutsumi(ムツミ)さんが公開している基礎練。続けると持久力が鍛えられる。
6弦ベーシストの Mutsumi さんは「ベースは筋トレ!」を掲げて、指弾きと左手のトレーニングを YouTube とベース・マガジンの連載で公開している。弾く日の最初にやるとよい。
動画に合わせて一緒に弾く形式。まず1本選んで、弾く日はそれを回す。
ほかの動画は 【ムツミ】Mutsumi のチャンネル へ。
4弦ベースの開放弦は、太いほうから E・A・D・G(ミ・ラ・レ・ソ)。
| フレット | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1弦(細い) | G | G♯ | A | A♯ | B | C | C♯ | D | D♯ | E | F | F♯ | G |
| 2弦 | D | D♯ | E | F | F♯ | G | G♯ | A | A♯ | B | C | C♯ | D |
| 3弦 | A | A♯ | B | C | C♯ | D | D♯ | E | F | F♯ | G | G♯ | A |
| 4弦(太い) | E | F | F♯ | G | G♯ | A | A♯ | B | C | C♯ | D | D♯ | E |
TAB譜と同じ向きで、上が細い弦。0 は開放弦。A♯ は B♭ と同じ音で、ほかの ♯ も同じように ♭ で書かれることがある。
最初の大文字がルート。ベースはまずその音を弾く。
| 書き方 | 読み方 | ベースが弾く音 |
|---|---|---|
| C | シー(メジャー)。明るい響き | C |
| Am | エー・マイナー。小文字の m がつくと暗い響き | A |
| G7 CM7 Dm7 | セブンス、メジャーセブンス、マイナーセブンス。音が1つ増える | G C D |
| F♯m B♭ | ♯ は半音上、♭ は半音下 | F の1フレット上 B の1フレット下 |
| C/E ConE | シー・オン・イー。分数コード | 右側の E |
| Csus4 Cdim Caug Cadd9 | 響きの種類が変わる | C |
なるべく暗記をしない。同じところを見つけて、違うところだけ探す。
Aメロや Bメロも同じやり方でいける。頭から順に全部覚えようとすると、量が多くて本番で飛ぶ。
音は線で録り、映像はスマホで撮り、あとで合わせる。これがいちばん失敗しにくい。スマホ1台で済ませる方法も合わせて書いておく。
| スマホだけで撮る | 音を別に録る | |
|---|---|---|
| やり方 | アンプとスピーカーから原曲を流し、スマホで映像と音を一緒に撮る | ベースの音をパソコンやスマホに直接録音し、映像は別にスマホで撮って、編集で重ねる |
| 必要なもの | スマホ、スタンド | スマホ、スタンド、オーディオインターフェース、録音アプリ、ヘッドフォン |
| 音 | 部屋の響きや雑音が入る。スマホのマイクは低音が苦手で、ベースが聞こえにくい | はっきり録れる。ベースと原曲の音量をあとから調整できる |
| 向く場面 | まず1本出してみたいとき。練習の記録 | 人に聞かせたいとき |
直接録った音が細く感じたら、マルチのアンプシミュレーターを入れる。線で録るときは入れたほうが自然に聞こえる。
編集は CapCut や iMovie で足りる。
最初の1本は、サビだけの30秒〜1分で十分。見返すと 次に練習すること がわかる。
出音の違いは、ピックアップと回路の違いから来ている。まずここを知っておくと、アンプのつまみもわかりやすくなる。
| パッシブ | アクティブ | |
|---|---|---|
| 電池 | 不要 | 必要(9V角形が多い。切れると音が出ない・急に小さくなる) |
| 出力レベル | やや低め。アンプの GAIN は高めに | 高め。アンプの GAIN は控えめに(歪みやすい) |
| トーン回路 | 絞ると高音が減るだけの受動回路 | ブースト/カットできる EQ を内蔵。積極的に音作りできる |
| 音の傾向 | ナチュラルで太い | ハイファイでパンチがある。EQ 次第で幅が広い |
優劣ではなく、曲に合わせて選ぶ。
アンプとスピーカーは何でできていて、何が違うのか。つなぐ前に知っておきたい用語と、電源の順番。
「アンプ」と呼んでいるものは、実は3つの仕事に分かれている。
ベースの小さな信号を整え、音色(EQ)と音量の入口(GAIN)を決める部分。
信号をスピーカーが動かせる大きさまで増幅する部分。ワット数(出力)はここの能力。
電気信号を空気の振動=音に変える部分。箱ごと「キャビ」と呼ぶ。
キャビの背面ラベルやカタログに書いてある数字の意味。
キャビを2台つなぐときの合成インピーダンスと、アンプに対して安全かの判定。数字は手元のキャビ・アンプの背面ラベルで確認して入れる。
同じΩを2台つなぐと半分。8Ωが2台なら4Ω。アンプの出力 ≦ キャビ許容入力なら安心。
スピーカーを壊す事故の多くは「入れる/切る順番」から起きる。チェックしながら覚える。
部室にある2組を、実物の写真つきで。他のページは一般論、ここだけは「この個体」の話。
ラックケースに入った黒いヘッドと、アルミコーンの大きいキャビ。部室のメイン。
| SVT-3 PRO(ヘッド) | 4.5XL(キャビ) | |
|---|---|---|
| 数字 | 出力 450W(4Ω時)/275W(8Ω時)。最小負荷 4Ω。スピーカー出力は標準フォーン2つとスピコン1つ | 8Ω、許容入力 400W。10インチ×4+5インチ×1 |
| この組み合わせでは | キャビ1台で8Ω。アンプの最小負荷4Ω以上なので安全。出力275Wに対して許容400Wなので、こちらも余裕がある。 | |
※SVT-3 PRO の数字は Ampeg 公式の取扱説明書、4.5XL の数字は複数の販売店の仕様表で確認した(2026年10月)。念のため背面ラベルも一度見て、違っていたら直す。
前面パネルの左から右の順(公式の取扱説明書どおり)。四角いのは押しボタン。
Radial J48。ベースの信号を二股に分けて、片方をアンプへ、もう片方をPAへ送る箱。
音が出ないときは、PA側でファンタム電源が入っているかを最初に疑う。15dB PAD はアクティブベースなどで入力が大きすぎて歪むときに押す。MERGE は普段は押さない(押すと THRU が出口ではなくなり、アンプに音が行かなくなる)。
DI を通すと、客席の音はアンプのつまみと関係なくなる。詳しくは PAと返し へ。
キャビの上に載っている薄い黒いヘッド。軽くて持ち運べるほうのアンプ。
パネルに赤い字で書いてあるのが2つ目の機能。SHIFT のランプが点いているあいだだけ、つまみがそちらに切り替わる。
| つまみ | ふだん | SHIFT 中(赤い字) |
|---|---|---|
| GAIN | 入力の大きさ | SPECTRACOMP。コンプレッサーの量 |
| BASS | 低音の量 | CENTER。効く位置を 71〜1120Hz で動かす(初期 280Hz) |
| LO-MID | 低中域の量 | CENTER。100〜1600Hz(初期 400Hz) |
| HI-MID | 高中域の量 | CENTER。200〜3150Hz(初期 800Hz) |
| TREBLE | 高音の量 | CENTER。400〜6300Hz(初期 1600Hz) |
| TUBETONE | 真空管風の味付けの量 | PRESET LEVEL。保存した設定ごとの音量 |
共用のアンプでは、前の人が CENTER を動かしたままになっていることがある。BASS を回しても低音が変わらない、音がいつもと違うと感じたら、SHIFT を押して4つの CENTER のLEDが真ん中にあるか見る。ヘッドフォンを挿すとスピーカーの音は止まる(端子の下に SPEAKER MUTING と書いてある)。
※最小負荷4Ω、メモリー3つ、スピーカー端子は公式の取扱説明書と仕様表で確認済み。出力450Wと重さ約4kgは複数の販売店の仕様表から。SHIFT 中の機能名は実機のパネルの赤い字から、周波数の範囲は複数のレビューと仕様表で一致した数字を載せている。公式の説明書の本文とは照合できていない。
便利なのはメモリー。保存されるのは MASTER と MUTE 以外のつまみの設定。気に入った設定のまま 1〜3 のボタンを長押しすると保存され、次からは押すだけで呼び出せる。ただし共用のアンプなので、誰かの設定が入っているかもしれない。上書きする前に一声かける。
下のキャビは、今つないである1台のまま使えばそれで大丈夫。見るのは、ヘッドとキャビがスピーカーケーブルでつながっていることだけ。
| SVT-3 PRO + 4.5XL | RH450 | |
|---|---|---|
| 音 | 太くて押し出しが強い。ロック向きの王道 | クリアで素直。EQがよく効く |
| 操作 | つまみが多いが、どれも1つの役割だけ | つまみは少ないが、SHIFT で裏の機能がある |
| 持ち運び | ケースごと重い。2人で運ぶ | 片手で持てる |
| 最初に触るなら | どちらでも、まずEQを全部真ん中にして、GAIN → MASTER → EQ の順。手順は 音作りの基礎 と同じ。 | |
つまみを触る順番と、困ったときの早見表。
最初は全部つまみを真ん中(フラット)に。そこから1つずつ触る。
周波数はあくまで目安。アンプごとに中心周波数は違う。
| 症状 | まず確認すること |
|---|---|
| 音が出ない | 電源ランプ/MASTER が上がっているか/MUTE が入っていないか/シールド・スピーカーケーブルがしっかり挿さっているか/STANDBY のままではないか |
| 音が割れる | GAIN を下げる/ベース側のボリュームを下げる/アクティブ・パッシブ切替(入力の感度)が合っているか |
| ボワボワ、こもる | 低音(BASS)を上げすぎていないか。壁際や床置きで低音が増えていないか。少し下げて中域を足す |
| 「ブーン」というノイズ | シールドを別のものに替える/蛍光灯・電源タップから離す/アンプのコンセント位置を変える |
| ハウリングする | アンプの正面にベースを向けない/ボリュームを下げる/低音を少し下げる |
| アンプがすぐ止まる | 通気口をふさいでいないか。キャビのΩがアンプの最小負荷を下回っていないか。すぐに使用をやめて先輩に相談 |
自分の音がシャリシャリする、薄い、作り物っぽい、ゲームの音みたいだと感じたときに、どこをどういじるか。原因はたいてい1つではないので、ベースに近いところから順に見ていく。
ほとんどの場合、次の3つのどれか、または組み合わせ。
いっぺんに全部を触ると、何が効いたのかわからなくなる。1か所ずつ、ベースに近いほうから。
お金がかからず、いちばん効く。アンプを触る前にまずここ。
| 見るところ | どうするか |
|---|---|
| TONE つまみ | パッシブベースの TONE は高音を削るつまみ。全開が「何も削っていない」状態で、そこから絞るほど丸く太い音になる。全開のまま弾いている人が多いので、まず7割くらいまで絞ってみる。これだけで解決することがかなりある。 |
| アクティブの EQ | アクティブベースの TREBLE を上げきっていないか。本体の EQ は全部真ん中(クリックで止まる位置)から始める。高音を足すのは、アンプ側で足りないとわかってからでいい。 |
| ピックアップの混ぜ方 | ジャズベースでリア(ブリッジ側)だけを上げていると、硬くて細い音になる。フロント(ネック側)を全開にして、リアを少し下げると太さが戻る。 |
| 弾く位置 | ブリッジの近くで弾くほど硬く、ネック寄りで弾くほど太くなる。右手を数センチ、ネック側にずらしてみる。 |
| 弾き方 | ピックで強く弾くと、アタックの「カチッ」という音が目立つ。ピックの角度を少し寝かせる、指で弾いてみる、力を抜く。弦がフレットに当たってビリつくほど強く弾いていないかも確かめる。 |
| 電池 | アクティブベースは電池が減ると音が割れて、機械的な歪みになる。前に替えたのがいつか思い出せなければ、替える。 |
| 本体のボリューム | 出力の大きいベースでは、本体のボリュームを全開から少し下げるだけで、後ろの機材の入り口で割れなくなることがある。 |
弦の状態は音にそのまま出る。古い弦と新しい弦では、症状が逆になる。
| 弦の状態 | 音 | どうするか |
|---|---|---|
| 張ったばかり | 金属的でギラギラする。ピアノ線のような響き。電子音っぽいと感じる原因としては、こちらのほうが多い。 | 1〜2週間弾けば落ち着く。それまでは TONE を絞るか、アンプの TREBLE を少し下げてしのぐ。この音が好きでなければ、次はニッケル弦やフラットワウンド弦を試す。 |
| 古い | こもって伸びがなく、ポコポコする。高音が出ないので、アンプ側で TREBLE を上げて補おうとし、結果としてノイズと不自然な高音だけが増える。 | 替える。目安は、毎日弾く人で2〜3か月。弦が黒ずんでいる、指で触るとザラザラする、チューニングしてもハイポジションで音程が合わない、のどれかがあれば寿命。 |
音作りで迷ったら、先に弦を疑う。
GAIN は音量のつまみではなく、音の太さと歪みを決めるつまみ。低すぎても高すぎても不自然になる。
| 状態 | 音 | 直し方 |
|---|---|---|
| GAIN が低すぎる | 細くて冷たい、芯のない音。MASTER だけで音量を稼いでいるとこうなる。 | MASTER を下げてから GAIN を上げる。強く弾いたときに PEAK ランプがたまに光るところまで。 |
| GAIN が高すぎる | 常に歪んで、ジリジリする。音の強弱がつかない。 | PEAK ランプが点きっぱなしなら下げる。下げても点くなら、アンプの PAD(-15dB など)を押すか、ベース本体のボリュームを下げる。 |
エフェクターは、オンとオフで音量がほぼ同じになるように合わせる。マルチの出力レベルを上げきったままアンプに入れていないかも見る。
| 原因 | 直し方 |
|---|---|
| アンプシミュレーターの二重がけ | マルチのアンプモデルやキャビネットモデルを入れたまま本物のアンプにつなぐと、アンプを2回通したことになり、こもるか、逆に不自然に硬くなる。アンプにつなぐときは、マルチ側のアンプとキャビのモデルを切る。少なくともキャビネットのモデルは切る。 |
| ヘッドフォンやPA直結でシャリシャリする | 上と逆の話。スピーカーを通さない音は高音がそのまま出るので、歪みが耳に刺さる。この場合はキャビネットのモデルを入れる。 |
| コンプのかけすぎ | 強弱が消え、弾いた直後に音が引っ込んでから持ち上がるような不自然な動きになる。コンプの量を半分にする。オフにしたときに少し音がばらつく、くらいで十分。 |
| 歪みで芯がなくなる | ベースは歪ませると低音が痩せて、ブザーのような音になりやすい。BLEND や MIX のつまみがあれば、原音を半分以上混ぜる。無ければ歪みの量を下げる。 |
| プリセットをそのまま使っている | マルチの工場出荷時の音は、単体で派手に聞こえるように作ってあり、エフェクトが何重にもかかっている。空のパッチから、コンプ1つだけ、次に必要なら歪み、と自分で足していく。 |
| 使っていないエフェクトがオンのまま | コーラスやオクターバーが薄くかかったままになっていないか。全部オフにした音を一度聞いておく。 |
ここまでやって、最後にアンプ。足すより引く。
| 見るところ | どうするか |
|---|---|
| 高音を足すボタン | BRIGHT、ULTRA HI のようなボタンを切る。シャリシャリの原因はまずここ。 |
| ドンシャリになっていないか | BASS と TREBLE を上げて MID を下げた音は、ひとりで聞くと派手だが、中身のない電子音に聞こえやすい。MID を真ん中より少し上に戻し、TREBLE を真ん中より少し下げる。ULTRA LO のような「低音を足して中域を削る」ボタンも切る。 |
| 中域の場所 | 太さが足りないなら 200〜500Hz あたりを少し足す。耳に刺さるなら 2〜5kHz あたりを少し引く。帯域ごとの役割は 音作りの基礎 のページへ。 |
| ツイーター | キャビに高音用の小さいスピーカー(ツイーター)が付いていて、背面にその音量つまみやスイッチがあれば、下げるか切る。 |
| アンプの向きと距離 | スピーカーの正面に立つと高音が直接耳に届く。少し横にずれるか、離れて聞くと、客席で聞こえる音に近くなる。逆にアンプが足元にあって低音しか聞こえず、TREBLE を上げすぎていることもある。 |
シールド、ベース、アンプを1つずつ別のものに入れ替えると、原因は必ず絞れる。
ひとりで聞くと硬い音が、バンドの中ではちょうどよいこともある。合わせて録音を聞いてから判断する。
複数のエフェクトを1台にまとめた機材。足元のスイッチで踏み替えて使う、アンプの音色を拡張する道具。
ペダルチューナーと、ZOOM B2 FOUR などのマルチ。電源とボードまで入れて、合計で5万円くらいの設備投資をしてほしい。
| そろえるもの | 役割 | 目安 |
|---|---|---|
| ペダルチューナー | チューニング。踏むと音が消えるので、キルスイッチを兼ねる | 1万円前後 |
| マルチ | ZOOM B2 FOUR か Line 6 HX Stomp。音色とソロの音量を作る | B2 FOUR で3万円弱 |
| パワーサプライ | 1つのアダプターから複数のペダルに電気を配る | 5千〜1万円 |
| エフェクターボード | 全部を1枚の板に固定して、配線ごと運ぶ | 5千〜1万円 |
| 合計 | B2 FOUR でそろえた場合 | 5万円くらい |
僕は ZOOM B1 FOUR から入って、今は B2 FOUR を使っている。B1 FOUR は最初は使いやすいが、ソロの切り替えが難しい。だから最初から上の組み合わせをすすめる。この2台でなくても、ソロ用に踏めるフットスイッチがあるマルチなら何でもいいと思う。
※マルチは電気を多く使う。ZOOM の純正アダプター AD-16 は 9V・500mA なので、パワーサプライは 500mA 以上の出口があるものを選び、マルチはそこに挿す。HX Stomp は 9V・3A が指定で、ふつうのパワーサプライでは足りないことが多いので付属のアダプターを使う。チューナーは 100mA 以下のものが多く、どの出口でも足りる。プラグの極性(多くはセンターマイナス)も合わせる。
僕が今使っている。PA卓へ送れる XLR の出口つき。電池では動かない。いらなかった点は2つ。DI 6機種の音色を再現する機能は初期設定から変えていない。本体がちょっとでかい。
観る:BOH が B2 FOUR を検証(ベース・マガジン) 公式ページ軽くて安く、電池で動く。最初は使いやすいが、ソロの切り替えが難しい。
観る:B1 FOUR の基本的な使い方(Hiro Bass Channel) 公式ページ※価格は2026年10月に通販サイト(サウンドハウス)で見た新品・税込の値段をもとにした目安。変動するので、買う前に楽器店や通販サイトで確認する。
たくさんのエフェクトが1台に入っていて、足で切り替える機材。
マルチの中には、こういう1台ずつのエフェクターが何十台分も入っている。
基本形は チューナー → コンプ → 歪み → コーラスなど → アンプ。
絶対のルールではない。電源や配線の都合で入れ替えてよい。
マルチ1台で始めるのではなく、最初から足元を一式そろえる場合の考え方。役割ごとに1台ずつ選んでいく。
全部で6つ。常に踏みっぱなしのものと、必要なときだけ踏むものに分かれる。
最初の設備投資は チューナーとマルチで5万円くらい で足りる。ここから先は、その次に進みたくなった人向けの話。
| 役割 | 何をするか | 使い方 |
|---|---|---|
| チューナー | チューニングと、音を消すキルスイッチ | 曲間に踏む |
| コンプ | 音の粒をそろえる | かけっぱなし |
| プリアンプ | 音色の土台と歪みを作る | かけっぱなし |
| ZOOM MS-60B | コーラス、オクターバー、シンセなど、たまに使う音を全部引き受ける | 曲によって踏む |
| ブースター | ソロやキメで音量を上げる | その瞬間だけ踏む |
| 電源・ボード・ケーブル | 全体をまとめて動かす | — |
ブースターは最後。歪みの前に置くと、音量ではなく歪みが増える。プリアンプの XLR からPAに送るときだけ、プリアンプを最後にしてブースターをその直前に置く。
キルスイッチを兼ねるので、踏むと音が消えることが条件。
どこのライブハウスの足元にもある定番。とにかく壊れにくく、表示が明るい。音が消えるのは OUTPUT 端子側なので、挿す端子を間違えない。
観る:TU-3 の紹介(BOSS 公式・英語) 公式ページ表示が大きく、値段が手頃。現行は Pitchblack X。予算を他に回したいときに。
表示が非常に明るく、野外や照明の強いステージでも読める。小型の Mini もあり、ボードが狭いときに助かる。
5弦ベースを使う人は、低いB弦にしっかり反応するかを店で試してから買う。
かけっぱなしにするものなので、「かけたときに音が痩せないこと」と「操作が簡単なこと」で選ぶ。
ベース用コンプの定番。つまみが2つだけで、適当に回しても破綻しにくい。自然にまとまり、低音が痩せない。
観る:MultiComp 製品レビュー(デジマート) 公式ページどれだけ圧縮されているかがLEDのメーターで見える。つまみは多いが、コンプが何をしているのかを目で覚えられる。
観る:M87 の音(BassTheWorld) 公式ページ最初は「かかっているかどうかわからない」くらいの弱さでよい。オフにしたときに音がばらついて聞こえたら、それで効いている。
足元の音色を決める中心。出したい音の方向で決まる。
| SansAmp Bass Driver DI | Darkglass(B7K Ultra など) | |
|---|---|---|
| 音の方向 | 真空管アンプ風。低音と高音が持ち上がり、太くて少しザラつく | モダンで硬質。輪郭がくっきりして、歪ませても音程がつぶれにくい |
| 歪み | 温かく、音全体が毛羽立つ感じ | 金属的で鋭い。原音と混ぜて芯を残せる |
| 向くジャンル | ロック、J-ROCK、ポップスなど広く | ラウド、メタル、モダンなスラップ |
| EQ | BASS・MID・TREBLE と PRESENCE | 4バンドで、中域の位置を選べる |
| 値段 | 4万円弱 | B7K Ultra で6万円台 |
迷ったらサンズ。安く、使っている人が多い。ラウド系の硬い歪みが欲しいならダークグラス。どちらもPAに直接送れる。
僕はサンズの初期モデル。好きな新井和輝がサンズを使っているから。
部室の SVT-3 PRO につなぐときは、サンズの DRIVE と BLEND を控えめにする。
コンパクト1台分の大きさのマルチ。コーラス、オクターバー、シンセ、ディレイなど、1〜2曲でしか使わない音を全部ここに任せる。
現行は MS-60B+ で新品2万円弱。スイッチが1つなので、1曲につき1つの音と割り切る。
踏んだら上がる、もう一度踏んだら戻る。それだけの機材なので、単純なものがいい。
つまみは1つ。音色をほとんど変えずに音量だけが上がる。迷ったらこれ。
低音と高音のつまみが付いている。ソロのときだけ少し明るくして抜けを良くする、といった使い方ができる。
踏むと音量と一緒に太さと艶が乗る。小さくて場所を取らない。色が付くので、好みに合うか試してから。
僕はブースターは持っていない。マルチにソロ用のフットスイッチがあれば、無くても足りる。
上げ幅はリハで決める。少し前に出たと感じる程度で十分。PAさんにも伝えておく。
パワーサプライは必ず買う。出力が独立したアイソレートタイプがノイズに強い。MS-60B は電流を多く使うので、各出力の A(mA)が足りるかを確認する。見方は 最初の1台 の注意書きへ。ボードとケーブルは シールド・ブランド・ストラップ・ボード へ。
新品でそろえると、サンズでおよそ13万〜17万円、ダークグラスだと2〜3万円上がる。買い足すなら チューナー → プリアンプ → コンプ → MS-60B → ブースター の順。
※プリアンプと MS-60B+ の価格は2026年10月に通販サイトで確認した新品・税込の値段。合計は残りの機材をおおよその相場で足した目安なので、必ず楽器店で試奏し、値段は買う前に確認する。
「あのバンドの音」は、エフェクターだけでできているわけではない。記事をいくつも読んで、何が使われているかを自分で調べる。
音への影響が大きい順は、弾き方、ピックアップ、弦、プリアンプと歪み、木材。
シールドの選び方、有名ベースブランドの顔ぶれ、体への負担を減らすストラップ選び、ペダルをまとめるエフェクターボードの組み方。
僕が使っているのは HISTORY のスタンダード。5mと3mの2本。
プレベ・ジャズベの元祖から、日本のハンドメイド勢まで。
代表作は StingRay。大きなハムバッカーとアクティブEQで、輪郭のはっきりした音。
写真: Shunichi kouroki/CC BY 2.0(Wikimedia Commons)ジャズベース系のハイエンドブランド。太くクリアなサウンドで、スタジオミュージシャンに愛用者が多い。
写真: Nir Yaniv/CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)BBシリーズなど。コストパフォーマンスと作りの丁寧さのバランスが良く、入門〜中級で定番。
写真: Jarosław Michalski/CC BY-SA 3.0(Wikimedia Commons)国内の高品質ハンドメイド工房系ブランド。精度の高い作りと、繊細な音の作り込みに定評がある。
地味だが、本番中のトラブルと肩・腰の負担に直結する部分。
ペダルを1枚の板にまとめて、配線ごと持ち運ぶもの。
客席に届く「外音」と、ステージで聞こえる「返し(モニター)」は、自分のアンプの音とは別にPAさんが作っている。ここを知っておくと、リハで的確にお願いできる。
自分の音が聞こえないまま本番に入らない。サウンドチェックで、聞こえると思えるまで何度でもお願いしていい。1回上げてもらってまだ足りなければ、もう一度言う。遠慮するところではない。
伝え方の例
「すみません、ベースの返しがちょっと小さいので、もう少し大きめにいただけますか?」
「ありがとうございます。もう少しだけ上げてもらえますか?」
「これで大丈夫です。ありがとうございます」
会場によって返しの効き方には癖がある。小さめに設定されがちだと感じる会場では、サウンドチェックの最初の段階から大きめを意識してお願いしておくと、本番でも余裕を持って弾ける。
自分のアンプではなく、外音(客席側)の問題であることが多い。
部内のオーディションは、受かるかどうかより、受けること自体で耳が変わる。一度は出てみてほしい。
聴いて、観て、盗む。ジャンルも時代も違うベーシストを並べた。各カードの「観る」から演奏動画を見られる。
エレキベースという楽器の可能性を広げてきた奏者たち。
Weather Reportでの演奏やソロ作で、エレキベースをソロ楽器の地位に引き上げた伝説的奏者。
観る:Portrait of Tracy (Live)|Weather Report 公式・音源写真: Chris Hakkens/CC BY 2.0(Wikimedia Commons)マイルス・デイビスのバンドやソロ活動で活躍。太くパーカッシブなスラップは多くのベーシストの教科書。
観る:Run for Cover|SFJAZZ 公式写真: Quejaytee/CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)Béla Fleck and the Flecktonesで活動。両手を自在に使う独自の奏法で楽器の可能性を広げた。
観る:Amazing Grace (NAMM Show 2010)|NAMM 公式写真: Jason Mouratides from Solana Beach, California/CC BY 2.0(Wikimedia Commons)Return to Foreverでエレクトリックベースとウッドベースを行き来し、フュージョンシーンを切り開いた。
観る:School Days (Live 1977)|本人チャンネル写真: Andreas Lawen, Fotandi/CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)バンドのグルーヴを根っこで支えるタイプ。
激しいスラップとファンクなグルーヴでバンドのうねりを支えるベーシスト。
観る:Can't Stop (Official Music Video)|バンド公式写真: Stefan Brending (2eight)/CC BY-SA 3.0(Wikimedia Commons)Parliament-FunkadelicやJames Brownのバンドで活躍。ファンクベースの基礎を築いた一人。
観る:I'd Rather Be With You (Live in Tokyo)|RHINO 公式写真: MikaV/CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)プロデューサーとしても知られる存在から。
椎名林檎やスピッツなど数多くのアーティストを手がける一方、自身も骨太なベースラインで知られる。
観る:東京事変「群青日和」from Bon Voyage|バンド公式King Gnuのベーシスト。ジャズやクラシックの素養を感じさせる緻密なベースラインで、バンドの音楽性の幅を支えている。
観る:King Gnu「白日」Live Tour 2021|バンド公式Mrs. GREEN APPLE、ずっと真夜中でいいのに。などの現場を支えるサポートベーシスト。エレキとウッドの両方を弾く。
観る:本人が弾いてみた「どんな言語よりそれはアイラブユー。」|大塚紗英のチャンネルコピーする機会が多いバンドから。曲を聴くときに、ベースだけを追ってみる。
スラップや速いフレーズを、曲の流れを止めずに入れてくる。キラーボールは定番のコピー曲。
観る:「キラーボール」MV|SPACE SHOWER 公式写真はバンド全体。写真: 株式会社スペシャネット/CC BY-SA 2.0(Wikimedia Commons)スラップと歪んだ音で前に出る、攻めたロックベース。
観る:「Melodic Storm」|バンド公式写真はバンド全体。写真: Totti/CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)ルートを8分で刻んで曲を支える、ギターロックの基本形。最初にコピーする曲として向いている。
観る:「リライト (2016ver.)」|バンド公式写真: Lau Anime X/CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)おしゃかしゃまは、スラップと速いキメで知られる腕試しの定番曲。
観る:「おしゃかしゃま」MV|バンド公式写真はバンド全体。写真: 株式会社スペシャネット/CC BY-SA 2.0(Wikimedia Commons)ラウドなバンドの中で低音の土台を作る役。ライブ映像で音の太さと動きを見る。
観る:「完全感覚Dreamer」武道館 2010|バンド公式写真: Frank Olivér (Infinite Beat)/CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)教則から演奏動画まで、今はチャンネルで学べる時代。
スラップやユーモアあふれる企画動画で知られるイタリア出身の奏者。ベース系チャンネルでは世界最大級の登録者数。
観る:Crazy Fast Slap Bass solo|本人チャンネル写真: Viaceslav Svedov/CC BY 3.0(Wikimedia Commons)ジャズベーシストとしての実力を背景に、音楽理論をわかりやすく解説する動画で人気。
観る:Sungazer - Hot Saturn (Bass Play-through)|本人チャンネル写真: US Embassy in the Kyrgyz Republic/Public domain(Wikimedia Commons)イギリス発のベース教則チャンネル。基礎から応用まで体系的なレッスン動画を配信。
観る:Beginner Bass Lesson (Your Very First Steps)|本人チャンネル中学でベースを始め、弾いてみた動画で知られるようになった。いまは HoneyWorks などの録音やライブも支えている。
観る:「打打打打打打打打打打」をベースで弾いてみた|本人チャンネル